広島・床田 奇跡の蘇生から月間MVP 北別府氏「見捨てられてもおかしくなかった」

 広島・床田寛樹投手(26)が先発ローテーションへの完全定着を目指し、2月1日から始まるキャンプで投げ込みを図る。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「一度つかんだこのチャンスを絶対に手放してはいけない」と語り“第4の投手”に強烈ハッパをかけた。

   ◇  ◇   

 床田はこの1年間で大きく変わったね。言葉は悪いが、それまではナメてたというか。投球練習でも、少し投げれば何とかなるという感じで。でも2軍落ちを経験するなどして、性根が入ったのかもしれない。

 一昨年の後半と昨年の前半を見て、佐々岡監督も“ええ加減にせい”と思っていたはずですよ。夏場を前にして『スピードとキレを磨いて戻ってこい』と下へ落としたが、その言葉の裏には“次がラストチャンス”というメッセージが隠されていたのかもしれない。

 その後、よく1軍へ引き上げてくれたと思ったものですよ。普通なら見捨てられてもおかしくないような状態だったからね。

 しかし、復帰後の床田は立派だった。9月は3勝して月間MVPを獲得。巨人戦の完封もあった。身を入れて真剣に取り組んだ成果でしょう。

 自分なりに何かに気づき、つかむものがあったんだろうね。もし気づかなかったら、それで終わっていたかもしれない。意味のある大切な「3カ月」だったと思う。

 キャンプでは、これまであまり取り組まなかった投げ込みを考えているようだね。投げ込むことを好まない人もいるけど、まずは自分のスタイルを作ることが重要。

 それと“今日はよかった”“悪かった”で切り上げるのではなく、何が悪いのかをハッキリ突き止めてから終わることも大事。さらに言うなら、悪い時ほど投げて修正していく。ただ投げるだけの自己満足で終わっては進歩がないからね。

 悪かった時の床田は常に四球で崩れていった。その悪癖が影を潜めたのは直球に球威が出てきたから。そうなると変化球も生きる。

 昨シーズンは5勝。まだローテーションに定着できているわけではない。でも、一度つかんだこのチャンスは絶対に手放してはいけない。

 現状は先発4番目の位置付けだろうが、とにかくチームに迷惑をかけることなく、自分の責任と役割をしっかり果たすこと。今年は真価を問われる年になる。床田のさらなる飛躍を期待している。

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