カープ会沢 超攻撃新フォーム挑戦中 打てる捕手で全戦出場を目指す
広島の会沢翼捕手(33)が27日、新打撃フォーム習得に意欲を示した。昨季よりもスタンスを大幅に狭くした構えからタイミングを取り、シンプルなスイングを心掛ける。「攻撃的にいかないといけない」。変化を恐れない正捕手筆頭候補が、新たな取り組みで昨季の悔しさを晴らす。
会沢が新たな打撃フォームに挑戦中だ。「練習の一環です」と話したものの、キャンプでも継続して取り組むつもりだ。狭くしたスタンスからシンプルにバットを出す-。進化を求める日々が続いている。
「去年は甘い球をミスショットすることがあった。どうしたら良いのかを自分で考えて。色んな人のフォームを参考にして、いいもの、体に合うものを探していた」
投球に差し込まれることが多かった昨季を見直した。軸足の右足と踏み出す左足の間隔をかなり狭くした状態から始動することで「打撃で一番大事」というタイミングの取り方を工夫した。
「今はシンプルにバットが振れている」。体の軸がブレずに無駄なく体重移動ができるようになったことも収穫だった。
フォームを見直しても変わらないものがある。「打者は投手が投げた球を打つ。打撃は受け身だけど、攻撃的にいかないといけない」。攻める気持ちは会沢の原点だ。
今オフは自らの殻を破るため、さまざまな取り組みで汗を流した。昨オフから、かつては黒田博樹氏、現在は大瀬良らが通う「上達屋」で体の使い方などを新たにたたき込んだ。
「年齢を追うごとにやっぱり動かなくなってきた部分というのはたくさんあったので。そういう部分では発見というか、そういうのがたくさんあった。色んな部分で新しい知識を取り入れて教えていただいていた」
昨季は2度の故障に泣き、出場試合は2年連続で2桁に終わった。悔しさを新たな力に変えたオフだった。
まだ33歳。坂倉や石原にポジションを譲るわけにはいかない。昨年の契約更改交渉後の会見では「プロ野球選手である以上、試合に出てナンボ」と力を込めたように、今季の目標は全試合出場。打てる正捕手として開幕からチームの期待に応える強い覚悟がある。
「引き出しを増やしていきたい。今しかできないこともある」。扇の要が前を見据えて言葉を紡いだ。球春到来が待ち遠しい。




