広島・栗林 新人王獲る! 新人最多37S&20戦連続Sの“W達成”へ1日最終戦
広島・栗林良吏投手(25)が31日、今季最終戦でセーブを挙げて有終の美を飾ることに意気込んだ。1日・ヤクルト戦(神宮)でセーブを記録すれば今季37セーブ目。2015年・山崎(DeNA)の新人記録に並び、また1998年・佐々木(横浜、現DeNA)に次ぐ20試合連続セーブとなり新人王獲得へ大きなアピールとなる。チームの勝利を最優先に、守護神が力強い足取りでシーズンを完走する。
何度も修羅場をくぐり抜け、チームを笑顔にしてきた。全力で走り続けてきた1年目のシーズンも、いよいよ最終戦。セーブシチュエーションで登板予定の栗林は、いつものように自分より仲間を思った。「(先発する)小林に勝ちを付けられるように」。プロ初登板初先発の小林が勝利投手の権利を得てバトンを受ければ、必死に守る姿勢を示した。
ここまで積み上げたセーブ数は36。15年・山崎(DeNA)が持つ新人最多セーブ記録「37」に王手をかけている。また、19試合連続セーブを継続中で史上2位となる09年・岩瀬(中日)の20試合連続セーブにもリーチ。セーブを挙げれば2つの記録の“ダブル達成”となり、新人王へ前進できる。
新人王のライバル候補となるDeNA・牧や阪神・中野はすでに全日程を終了。自身の投球で、勲章に近づくことが可能な右腕は「自分がいい形で(試合を)終われているということは、チームもいい形で終われている。自分の結果も気にしながら、チームの結果を一番大事にしていきたい」と勝利に直結する働きに腕をまくった。
ただ、登板機会が訪れるかどうかは、試合展開や点差次第。抑え投手特有の難しさは今季、肌で感じてきた。だからこそ「抑えれば(新人王に)一歩近づくのかなとは思いますが、(出番は)自分の力ではどうにもできない。まわってきたら、しっかり役割を果たすだけ」と引き締めた。
開幕から22試合連続無失点の球団新記録を樹立し、セーブ数も球団新人記録の25を大きく更新。不動の守護神として最終回に君臨してチームを支えた。今季の順位が確定してもナインと同様、勝つことがプロの使命だと自覚している。
先週は大瀬良が2年ぶりの2桁勝利を、九里が初の最多勝タイトルを懸けて先発した日もあった。「負けられない戦いが、終わったわけではないと自分の中では思うので」。チームの勝利とその先にある偉大な勲章へ。鉄壁を誇り続けてきた背番号20が、最高の形でゴールテープを切る。





