広島・小園 プロ初の甲子園弾!“聖地”で会心 今季2度目、最長タイの5連勝
「阪神2-8広島」(29日、甲子園球場)
広島の小園海斗内野手(21)が高卒3年目でプロ入り後、初めて甲子園で本塁打を放った。1-0の三回に、ライナーで右翼席最前列へ3号ソロ。報徳学園時代は2度甲子園に出場し、プロ入りへの道を切り開いた。思い出の“聖地”で躍動し、チームを今季最長タイとなる2度目の5連勝に導いた。
華麗にすくった打球は右翼席へと吸い込まれた。さっそうとダイヤモンドを一周した小園。プロ入り初となる甲子園でのアーチに「何とかチャンスをつくるいう気持ちで。バットにしっかり乗ってくれて、いいスイングできたかなと思います」と相好を崩した。
1-0の三回1死。カウント1-1から青柳の変化球を捉えたライナーは、ギリギリでフェンスを越えた。24日のDeNA戦以来となる3号ソロ。チームを活気づける貴重な追加点となった。
慣れ親しんだ舞台での一撃に喜びもひとしおだ。報徳学園2年時に出場したセンバツでは、多治見との1回戦で右越え本塁打をマークした。それ以来となる本塁打に「地元の兵庫県ですし、プロに入って絶対、ここでやりたいなと思っていたので、そこで一本打てたので良かったかな」と聖地での一発をかみしめた。
夢舞台での経験は今でも自分の財産になっている。「(甲子園は)何が起こるかわかんない。応援とかもすごいんで、やっぱり気を抜けない。より一層気持ちが入るというか、今日も向こうの応援もすごかった。しっかりと冷静なプレーをしないといけない」。プロになった今でも高校時代を忘れず、平常心を心掛けている。
この日は右手骨折から復帰した羽月が1軍に昇格。同期入団で同い年の仲間と、二遊間コンビを組んだ。羽月が8月上旬に手術を受けた際には「早く戻ってこいよ」とエールを送っていた。ライバルでもある羽月の存在が小園を駆り立てている。「ずっと話をしていた。頑張ろうなって」とコンビ結成を喜んだ。
九回1死は体勢を崩されながらもしぶとく左前に運んだ。これで直近6試合中5試合でマルチ安打。25日のDeNA戦で自身初の規定打席に到達し、打率・290。3割も目指せる位置にいる。
チームは今季最長タイとなる2度目の5連勝を飾った。「いい経験できているんで、これからも頑張っていきたい」と意気込んだ21歳。安打を量産し、チームをけん引していく。




