広島・小園 進化の秋 遊撃レギュラー獲りへ確実性アップだ

 「フェニックス・リーグ、DeNA1-5広島」(8日、天福球場)

 広島の小園海斗内野手(20)が8日に開幕した「みやざきフェニックス・リーグ」で進化を目指す。テーマに掲げるのは、体の軸がブレずに安定したスイングで確実性を上げること。この日のDeNAとの開幕戦(天福)では「1番・遊撃」でフル出場し、2打数無安打、2四球と結果は出なかったが、3年目の来季に向けて確かな収穫を手にし、実り多き秋にする。

 課題と向き合う鍛錬の秋だ。「一日一日を大切にしながらやっていきたい」と意気込み、臨んだみやざきフェニックス・リーグ。小園はこの日の開幕戦でフル出場。第1打席は遊飛、第2、第3打席はそれぞれ四球を選ぶと、最後の打席は二ゴロと無安打に終わったが、チームは5-1で快勝。必死にバットを振って技術向上に努める日々が始まった。

 悔しさを味わった2年目のシーズンだった。ルーキーイヤーの昨季は1軍で58試合に出場し、4本塁打で球団の高卒新人記録を塗り替えた。しかし今季は2軍で開幕を迎え、8月前半まで打率1割台に低迷。打撃不振の要因について、「体が開いたり、肩が開いたりしていた。バッティングがめちゃくちゃだった」と振り返る。

 改めて自らの打撃を見つめ直した小園。9月に入り、徐々に調子を取り戻すと、10月11日のヤクルト戦(マツダ)で今季初昇格を果たした。だが3試合の出場機会で6打数無安打に終わり、再び無念の2軍降格となった。

 それでも諦めることなく、地道に打撃向上に努めた。「体幹とか軸とかを意識してスイングするように」。上半身と下半身のバランスに留意しながら強く振ることを徹底した。

 また、「追い込まれてからはノーステップにしたりとか。投手によって(フォームを)変えた」という。状況に応じた打撃を試み、さらに何度も対戦する投手については過去の成績などを調べて研究。ノートに特徴などをメモし対策を練った。

 それが功を奏し、終わってみればウエスタンでリーグ最多の76安打を記録。打率もリーグ2位の・305をマークするなど結果を出した。「最後に3割に持ってこられたのは、成長につながった」と確かな手応えを得た。

 この秋、宮崎でのテーマは、体の軸がブレない打撃を心掛けながら、確実性を上げること。今季は同期の羽月や大盛がプロ初出場を果たし、活躍した。ライバルからの刺激を受けつつ、「同期全体で底上げしていければ」と力を込めた。

 「今季は悔しい思いばっかりだった。(今秋の経験が)オフシーズンにつながってくる。来年はショートのレギュラーを獲れるようにしたい」。目標を掲げた背番号51が進化の秋へ挑む。

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