広島ドラ1森下 九回に6勝目消えるも…虎キラー堂々の7回2失点8奪三振
「広島4-3阪神」(28日、マツダスタジアム)
6勝目を手にすることはできなかった。それでも広島のドラフト1位・森下(明大)には充実感があった。“虎キラー”としてつくったサヨナラ勝利への道。「カードの頭(初戦)を取れたのでチームにとって大きい」と言い、汗をぬぐった。
ピンチで動じない強さがあった。七回だ。大山にソロ本塁打を浴び3-2と1点差と詰め寄られ、なおも1死二塁。代打攻勢に出た猛虎に、冷静に対応した。まず糸井を左飛。続く福留は外角高めの剛球で空振り三振に斬った。
球数が120球を超えても球速は150キロ以上を計測。豪腕の迫力を見せつけ最少失点で切り抜けた。7回6安打2失点。佐々岡監督は「あそこで同点、逆転されないのが彼らしい。合格点」と目尻を下げた。
この日の登板を終え規定投球回に到達。防御率は菅野(巨人)に続くリーグ2位の2・19だ。「勝てる試合をつくれば、防御率も付いてくるという考え。点を取られても最少失点で抑えることを意識してやっています」と右腕。安定感抜群の投球が続いている。
25日に迎えた23歳の誕生日後、初めてのマウンドだった。「ボールにしないといけないところで甘くなってしまった」と反省も忘れない。収穫と課題を毎試合、手にしながら森下は大きな投手になっていく。




