佐々岡カープ、球団タイ1イニング11安打 34年ぶり猛爆で決めた!23安打19得点

 「中日4-19広島」(11日、ナゴヤドーム)

 赤ヘル打線が歴史的猛攻撃で竜投手陣を打ち砕いた!広島はともに今季最多の23安打、19得点で爆勝し、連敗を2で止めた。三回には34年ぶり球団タイ記録となる1イニング11安打で、5年ぶり1イニング9得点の集中打。八回にもこの日2度目の打者一巡で6得点と最後まで打ち続けた。佐々岡真司監督(52)は有観客2試合目でファンに初勝利を届けた。

 赤いユニホームに身を包んだ鯉戦士の打球は、面白いように野手の間を抜けた。有観客2試合目で23度ともした「H」ランプ。打てば快音が響き、これでもかと打線がつながった。負ければ最下位転落の可能性もあった敵地での一戦。佐々岡監督も「よくつながって理想的」と納得する今季最多23安打19得点の猛攻撃で、サヨナラ負けを喫した前夜の鬱憤(うっぷん)を晴らした。

 突破口を開いたのは切り込み隊長、ピレラだ。初回、中日先発・勝野の初球149キロを思い切り振り抜いた。打球は勢いよく左中間スタンドに着弾した。

 米国でプレーしていた3Aと2A時代にも経験がある“初球先頭打者弾”。三塁ベースを回ると「長野選手が始めて、はやっている」という両手のひらを重ね、右手を小刻みに動かすパフォーマンスを披露した。ファンの声援には「エネルギーをたくさん頂いている」と感謝。助っ人の電光石火の一撃が、猛攻の合図になった。

 三回は5連打で3点を奪い、1死後にピレラ、菊池涼、西川の3連続適時打で4点を追加。攻撃の手は緩むことなく、堂林と坂倉が連続適時打。11安打を1イニングに集め、大量9点をスコアボードに刻んだ。

 先制後の初回は続く1死二、三塁の好機で追加点を奪えず、二回も1死満塁から無得点。相手に流れが傾きかけた場面で飛び出した、86年の球団記録に並ぶ1イニング11安打。佐々岡監督は「点が取れず嫌な流れになったが、あそこ(三回)で9点取って払しょくした」とリーグ記録にあと1本と迫る集中打を評価した。

 特に指揮官は「ホームランで点を取ることはあったが、つながって、というのがなかなか出ない中、よくつながった」と適時打による“集中攻撃”に満足顔。試合前の時点でチーム本塁打はリーグ3位の18本だったが、66得点はリーグ5位と、得点効率は決して良くなかった。打線がつながれば、不安が残る中継ぎ陣が楽になる。それを示した試合でもあった。

 前夜の試合で長袖のアンダーシャツだった佐々岡監督はこの日、半袖で臨んでいた。験担ぎかと問われると「そういうこと」と笑った。活気ある攻撃陣が、チームを再加速させていく。

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