広島・大瀬良、佐々岡新監督に開幕星贈る 揺るぎない信頼にエースが応える
2年連続で開幕投手を務める広島・大瀬良大地投手(29)は18日、自身の好投で就任1年目の佐々岡真司監督(52)に初勝利を贈ることを誓った。開幕延期期間中も気持ちを切らすことなく、調整に励んだ右腕。昨年(対巨人、マツダ)は自身初の大役を務め、8回無失点でチームの開幕戦白星に貢献した。エースとしての自覚を胸に、悲願の日本一に向けて初陣を飾る。
どれだけ開幕がずれ込んでも、大瀬良はチームの初陣に照準を定めてきた。胸に宿るのは、大黒柱としての自覚。「楽しみはあまりないかな。やはり、開幕のことを考えたらそわそわする」。限られた投手だけが味わえる緊張感とともに、試合へ入っていく。
3カ月遅れでの幕開け。例年にない調整難を強いられた中で「ずっと『開幕投手でいくよ』と言われていた。気持ちを切らさず、毎日調整に取り組んだ」と振り返った。佐々岡監督は「自分が監督に就任した時から、開幕投手は(大瀬良)大地しかいないと決めていた。この3カ月、しっかり調整してくれた。信頼してベンチから見守るだけ」と揺るぎない思いで、自身の船出を託す。
その期待に応えるのが、エースの使命。「開幕を任せるから、そのつもりで調整してくれよ、と節々で言われた。その時その時で気持ちを後押ししてもらい、いい調整ができた」。感謝の思いはマウンドで表現する。
この日は小雨の横浜スタジアムでキャッチボールなど軽めの調整で登板に備えた。17日に誕生日を迎えた背番号14。「ファンの皆さんも、待ちに待った開幕。まずは開幕でチームをいい流れに乗せて優勝、日本一まで突っ走っていきたい」。指揮官が生涯忘れることのない1勝を、大瀬良が届ける。




