広島OB北別府学氏 ドラ2宇草の「飛ばす力」に注目 新人加入で野手陣活性化
V奪回を目指す広島は11日に日南1次キャンプを打ち上げ、13日から沖縄2次キャンプに入る。1月に成人T細胞白血病であることを公表し、闘病中の広島OBの北別府学氏(デイリースポーツウェブ評論家)に、1次キャンプを振り返ってもらった。後編は野手陣について。
前編で若手投手陣に巻き返しを期待した北別府氏は「攻撃陣の調子がいい」と見ている。中でもドラフト2位・宇草孔基外野手に注目している。「左投手も平気で打つし、変化球もある中で迷いもなく振り切って長打が打てる。一線級の投手とまだ対戦していないとはいえ、甘い球をライトやセンターに打ち返し、飛ばす力を持っている」と高い評価をした。
宇草の加入で「野手陣はいい刺激を受けている」と北別府氏。10日の紅白戦では、同じ外野手で8年目の高橋大樹外野手や2年目の正随優弥外野手が本塁打を放った。特に正随の右翼への本塁打は「長打のある打者に対して投手は当然、外を攻めてくる。そのボールをライト方向に打つ技術を持っている」と評価した。
沖縄2次キャンプでは実績のある長野久義外野手らも合流する。「ルーキーの加入が野手陣のレベルアップにつながっている。沖縄では当然、振るいにかけられるわけだが、楽しみだ」と若手の台頭がチーム力アップにつながると考えている。
北別府氏は1月21日に入院し抗がん剤治療などを行い闘病を続ける。「思ったより副作用もなく、高熱も1回出たくらい。あとは口内炎かな」と治療は順調で、2月中にも1クール目の治療を終えるという。「18歳からキャンプに行っていたわけで、(解説者、コーチ含め)1回も休んでいない。当たり前だったことが今年は病院でリズムが狂う。さみしいというより、のんびりしていいのかなという気持ち」と現在の心境を語った。
今後も画面を通じてではあるが、カープの仕上がり具合を追う。