広島・野村 開幕ローテピンチ…離脱3軍行き 右ふくらはぎ異変 右腓腹筋損傷診断

 右足のケガで別メニュー調整となった野村(撮影・立川洋一郎)
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  「広島春季キャンプ」(4日、日南)

 広島は4日、野村祐輔投手(30)が「右腓腹筋損傷」と診断されたと発表した。2日の坂道ダッシュで右ふくらはぎに痛みを覚えた。前日3日に全体練習を欠席し、宮崎県日南市の病院で検査を受けた。全治は未定ながらも、開幕ローテ入りに黄信号がともった。春季キャンプ4日目。佐々岡真司監督(52)の表情も曇った。

 野村は午前11時25分に球場入り。球場内のトレーニング室へ向かう通路を、右足をひきずりながら歩いた。その後、上半身の筋力トレなどを終えて扉を開け、ゆっくり言葉を紡ぎながら再び歩を進めた。

 「なってしまったことは仕方がない。今は治すことに全力を尽くす」。短い言葉に悔しさがにじんでいた。

 2日の練習で右ふくらはぎが異変を訴えた。球場左翼後方にある坂道をダッシュしていた時に「痛っ」と声を上げたという。3日は全体練習を休み、日南市内の病院で検査を受け「右腓腹筋損傷」との診断が下った。

 充実の自主トレを過ごし、万全の状態で今春を迎えたが、不慮のアクシデントに見舞われた。5日以降は日南に残留し、3軍でリハビリを開始する。松原チーフトレーナーは「体幹など患部の回復具合に合わせてトレーニングをしていくことになる」と説明した。

 全治は未定だが、一般的には回復までに2~3週間を要するとみられる。東京五輪の関係で昨年より9日早い開幕へ合わせるためには、急ピッチでの調整が必要だ。18年の開幕投手は入団以来8年間、一度も開幕ローテを外れたことはないが、今季の開幕ローテ入りには黄信号がともった。佐々岡監督は「開幕へ合わすより、しっかり治す方が先だと思う」と焦らせない方針だ。

 先発陣は大瀬良とK・ジョンソンの2本柱を軸に、残り4枠を争う。実績がある野村の離脱は戦力ダウンで、指揮官は「チームとしては痛い」と苦しい胸の内を明かした。その一方で、サバイバル激化による投手陣のレベルアップを願った。

 「その分、若手にはチャンス。競争をして枠を取ってもらいたい」。ドラフト1位・森下(明大)をはじめ、遠藤、山口の高卒3年目コンビやアドゥワらが虎視眈々(たんたん)とローテ入りを狙う。九里や床田もおり、火花散る争いに期待を寄せた。

 佐々岡監督にとって、昨秋の就任後に初めて起こった想定外の出来事。選手層に厚みを持たせるため「競争」をテーマに臨む今キャンプで、最初の試練が訪れた。

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