広島の山口翔投手（２０）が２２日、２月末と３月上旬に予定されている阪神、巨人とのオープン戦での登板に意欲を示した。昨季プロ初勝利を挙げたものの、これまで阪神と巨人を相手に登板したことはない。人気球団との対戦を開幕前の“予行演習”とし、開幕ローテ入りへのアピールにつなげる。

　二十歳の若武者らしく、屈託のない表情で対戦を待ちわびた。注目を集める伝統の２球団、巨人と阪神を相手に結果を残せば、自身の存在感をより際立たせることができる。山口は阪神、巨人とのオープン戦での登板に「もちろん（投げたい）です。まだオープン戦で投げたことがないので」と腕をまくった。

　今季で３年目だが、オープン戦での登板機会は過去に１度もない。２月は２３日に阪神、２４日に巨人とのオープン戦が組まれ、３月４日には甲子園での阪神戦も予定されている。そこでマウンドに上がれば“公式戦デモ”となり、開幕ローテ入りに向けた絶好のアピール舞台となる。

　もちろん「東京ドーム、甲子園で投げていない。どういう雰囲気かを感じたい」とシーズンでの登板にも意気込む。個人的に思い入れがあるのは甲子園で、高３春に選抜出場を果たしたが、１回戦敗退。「苦い思い出しかないので、プロに入ってリベンジしたい。阪神ファンも（熱気が）すごいので」と聖地のマウンドで笑える瞬間を目指していく。

　この日は大野練習場で行われた合同自主トレに参加し、キャッチボールなどで体を動かした右腕。人気球団相手に株を上げ、飛躍への足掛かりとする。