緒方監督、長野に指令!11日紅白戦「顔見せて動けるように」特別扱いなし

 広島・緒方孝市監督(50)が31日、キャンプ地の日南に入った。リーグ4連覇、悲願の日本一へ向けて、実績にとらわれない改革を宣言。若手、中堅、ベテランを含めて、競争のゴングを鳴らした。新加入した長野も例外ではなく、コンディションを考慮した上で早期の実戦出場の可能性を示した。また先発10人構想も明かし投手力増強も求めていく。

 熱い口調に、鯉将の情熱がほとばしった。就任4年でリーグ優勝3回。名将の道を歩む緒方監督はリーグ4連覇へ向けて「競争」を連呼。センター候補に西川、長野の名前を挙げて、19年新生カープの構築を宣言した。

 「いろんな可能性を広げて、今年また、新たなチームを作っていく。目指す野球は変わらないが、メンバーは変わる。変わらなきゃいけない。今年も新しい形を作り上げて、シーズンを戦っていく」

 チームは大きな転換期を迎えている。昨季まで打線の核を担った丸が移籍し、チームの精神的支柱として支えた新井はユニホームを脱いだ。一方で将来を担う黄金ルーキー小園が入団し、丸の人的補償で実績十分の長野が新加入。ポジション争いが新たな展開を見せる中、鯉将はキャンプ初日から競争と力説。長野も決して例外ではないと力を込めた。

 「チーム内の競争は前面に出してやっている。経験ある選手が必ずポジションを保証されるチームではない。若手、中堅、ベテランも競争の中からポジションを勝ち取ってほしい。長野もそういう考えでやってほしい」

 配慮はするが特別扱いはしない。長野の実戦出場に関しても「うちは早い時期から実戦に入っていくし、ある程度そこに顔を見せて動けるようにしてもらいたい」と要望。体調を考慮した上で、11日に予定されている紅白戦に、長野が出場する可能性が出てきた。

 また、今キャンプでは投手陣の立て直しを図る。昨季、規定投球回に到達したのは大瀬良1人だけ。先発が長いイニングを投げられず、中継ぎ陣に負担がのしかかった。すでに佐々岡投手コーチが大瀬良、ジョンソン以外の先発ローテは白紙と明言。シーズン中のアクシデントも想定し、「先発投手は6人だけじゃなくて、10人ぐらい用意したい。その中から中継ぎ、抑えと配置転換していく」と構想を明かした。

 キャンプ中は厳しい目で1、2軍の入れ替えを敢行する一方、フラットな目線で戦力を見極める。監督就任5年目もスタイルは不変だ。新たなサバイバルレースが幕を開ける。

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