緒方監督 最大7点差ひっくり返してのサヨナラに「底力、チームの力」

広島・鈴木誠也と歓喜の抱擁する広島・野間峻祥=マツダスタジアム(撮影・飯室逸平)
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 「広島9-8ヤクルト」(23日、マツダスタジアム)

 広島が、最大7点差を追い付き今季、6度目のサヨナラ勝利で優勝マジックを「24」に減らした。

 先発した岡田が乱調。四回までに0-7と一方的な試合展開を強いられた。それでもコツコツと得点し、5-8で九回に突入した。

 1死から野間が遊撃へのゴロ。一度はアウトと判定されるも、緒方監督がリクエストを要求し、リプレー検証の結果、内野安打と判定が覆った。「際どいタイミングだったけど全力で走った。とにかく必死」と野間。続くバティスタが中前打を放ち一、二塁とすると打席に丸が立った。

 内角低めの直球を振り抜き、バックスクリーン左へ起死回生の28号同点3ランをたたき込み、試合は振り出しに。そして最後は、鈴木が左翼席へサヨナラ本塁打を放り込んだ。鈴木のサヨナラ本塁打は、17年6月14日・オリックス戦(マツダ)以来、通算4本目だ。

 昨年8月23日・DeNA戦での守備で、戸柱の飛球をジャンプして捕球。着地した瞬間に右足首を骨折した。それから1年後に、最高の結果を示してみせた。

 緒方監督は「数多くの試合を経験しているけど、一番思い出に残る試合。打った誠也もすごいけど、丸も3ラン。底力、チームの力が着実についていると思わせる試合だった。全員で勝ち取った、最後まで諦めず、素晴らしい勝利だった」と声をはずませた。

 7点差をひっくり返した逆転劇は、決してミラクルではない。球団史上初のリーグ3連覇へ広島がまた1つ、強くなった。

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