丸がMVP 「びっくり」ダントツ得票 努力の初戴冠

 「NPBアワーズ2017」(20日、グランドプリンスホテル新高輪)

 セ・リーグの最優秀選手に広島・丸佳浩外野手(28)が初選出された。今季、打撃部門での初タイトルとなる最多安打も獲得した職人が、リーグ3連覇を導く礎となる。

 無数のフラッシュとスポットライトが注がれる。グレーのストライプスーツに身を包んだ丸。2位の薮田を大きく引き離すダントツの得票で、初のMVPを獲得した。

 「正直、取れると思っていなかった。一番最初はびっくりが大きかった」

 努力が結果に表れた。今季は不動の「3番・中堅」として全143試合に先発出場し、打率・308、23本塁打、92打点をマーク。守りでも広い守備範囲と堅実さで何度もピンチを救い、リーグ連覇に貢献した。

 流儀を保ち続けた。ナイターならば試合開始の7時間前となる午前11時に球場入り。体のケアをしてグラウンドへ足を踏み入れ、試合前練習では片手でのティー打撃など、決まったルーティンで試合に備えた。「1年間変えることなく、やり続けることができた。それがいい方向にいっていた」と納得の表情を浮かべた。

 練習量は人一倍多い。シーズン中は休日返上でマツダスタジアムを訪れ、遠征前にも寸暇を惜しんで練習を重ねた。受賞式前日の19日まで日南秋季キャンプに参加し、若手と一緒に汗を流していた。

 丸が影響を受けるのは、6年間を共にした天才打者・前田智徳氏の教えだ。「『鍛えられる時には鍛えた方がいい』という話をしてもらった。まだまだ28歳ですし、まだまだ鍛えられると思っている。鍛えられる間は鍛えようかなと」。先輩の言葉を胸に、シーズン終了後も野球と向き合い続けている。

 MVPに加え、2年連続3度目のベストナイン、最多安打の表彰も受けた。「自信とかは全くない。取れたことでプレッシャーの方が大きい。周りの人も求めるレベルが上がると思うし、その中でいいモノが出せるように準備するしかない」と慢心はない。

 11年目を迎える来季の目標は決まっている。「3連覇を狙っていますし、日本一になりたい」。悲願を成し遂げた先に、球団史上初となる2年連続MVPが待っている。

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