コイに激震!石井、河田両コーチが今季限り退団 ともに単身赴任…家族のため決断

 広島は5日、石井琢朗打撃コーチ(47)と河田雄祐外野守備走塁コーチ(49)が、今季限りで退団すると発表した。ともに東京に家族を残しての単身赴任で、家族との生活を最優先にしたいとの思いからリーグ優勝後に辞意を伝え、球団も了承。この日までに緒方監督や選手にも報告した。

 リーグ連覇を成し遂げたチームに激震が走った。礎を築いた石井打撃コーチと河田外野守備走塁コーチが、今季限りでユニホームを脱ぐ。この日、球団から発表され、マツダスタジアムでの全体練習後に会見が開かれた。退団理由は「家族」への思いからだった。

 石井コーチ「いろいろな分岐点で戻ってきてほしいと言われていた。2年連続優勝して区切りかなと」

 河田コーチ「(退団を)思い始めたのは6月くらい。家族のことが重なりあって。一身上の都合から」

 CS前の退団発表は、チームへの士気に関わるだけに異例ともいえる。だが、鈴木球団本部長はこのタイミングが最善と判断した。

 「連覇に貢献したのだから、痛いのは痛い。ただ、CSの途中でいろんなうわさが出て紙面をにぎわすより、発表して集中したいという思いがあった。緒方監督とも話をして決まった。結果が出ないとマイナスと言われる。でも、プラスがあるかもしれない」

 ともに飾らない人柄で他の首脳陣、選手からの信頼は厚い。それだけに、衝撃は大きい。その中でもダメージを最小限に食い止める狙いがあった。

 その功績は計り知れない。石井コーチは「打撃は7割が失敗。数字に表れない点の取り方が大事」と言い続けてきた。無死満塁で併殺でも、1点を奪えばOK。チーム打率、安打、本塁打は昨季並みだが、チームの顔となった「タナキクマル」を中心に、今季の736得点は球団史上最多。セ界最強の攻撃陣は意識改革によって形成された。

 機動力野球復活に河田コーチは尽力した。技術を伝授した田中は今季、初の盗塁王をほぼ確実にした。赤松が不在の中、野間の潜在能力を引き出した。外野の守備ではミスを恐れない積極的なプレーを求め、成長を促した。

 2人は「CS、日本シリーズが残っている」と口をそろえた。緒方監督も「良い形で最後を締めくくれるように戦っていく」と前を向く。昨季、成し遂げられなかった日本一を花道に-。広島が心をひとつにした。

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