赤松も歓喜の輪に! 大病からの復活へ決意新た「頑張ることが恩返し」

 「阪神2-3広島」(18日、甲子園球場)

 胴上げの中心で最高の笑顔を見せた。昨季とはひと味違う歓喜の瞬間。甲子園まで駆けつけた広島・赤松真人外野手は「かなり不思議な感じ。励みになりました。みんな応援してくれる。頑張ることが恩返しになる」と復活への決意を強くした。

 練習復帰から約2カ月。大野練習場で週6日間汗を流す日々を過ごす。キャッチボール、ノック、ティー打撃。体にはビリビリとしたしびれが残り、足の裏、ボールを持っている感覚もないという。「一生ない。ボールは勘で投げている」。それでも「理想を求めてもできないから、現時点でできる動きをやっている。楽しいですよ」と充実した顔つきだ。

 昨年12月に胃がんが判明し、今年1月に手術を受けた。3週間に一度の抗がん剤治療を経て、7月上旬に練習を再開した。「家族、チームメート…。みんな連絡をくれる。もう楽勝。野球をやればいいんだから。抗がん剤治療をやっている方がしんどいよ」と笑う。

 うれしい出来事があった。球団が期間限定で着用した「カ舞吼!ユニホーム」を自分の分まで作製してくれたのだ。「本当は1軍のメンバーしかもらえないけど、頑張れよという意味でね。粋だね」。仲のいい菊池は体調を気遣いながら、頻繁に連絡をくれる。「まず嫁さんに連絡してからね。『今、赤松さんに連絡しても大丈夫ですか?』って。気遣いでしょ。ああ見えて」とうれしそうに笑った。

 8月上旬、マツダスタジアムを訪れ、仲間と再会した。「ミーティングに入れ!声出しもしろ!」。ナインの激励が心に響いた。もちろん、グラウンドに立つことが最大の目標だ。ただ、それより大切なことがあるという。

 「復帰できるできないじゃない。復帰したいけど、一生懸命やった結果、復帰できなくても満足。やること、望むこと、動くことが大事。全部やってダメだったら辞める。そんな段階にもいっていないから何とも言えなけどね」。現実と向き合いながら、それでも前を向く。来季は一緒に笑いたい。野球ができる幸せをかみしめ、復帰ロードを歩んでいく。

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