エルド頼もしい 逆転25号2ラン実らずも好調キープ

 「DeNA6-5広島」(22日、横浜スタジアム)

 広島のブラッド・エルドレッド内野手(37)はタオルを頭からすっぽりとかぶり、帰りのバスへと急いだ。それでも逆転弾の手応えはしっかりと残っていた。

 1点を追った二回。先頭の松山が右前打で出塁すると、飯塚のやや外角寄りの初球を鮮やかに捉えた。打球はまだ明るさが残る空に放物線を描いて、右翼席上段に吸い込まれる逆転の25号2ランとなった。

 「打ったのはカーブ。タイミングをしっかり合わせることができて、コースに逆らわずコンパクトにスイングできたね」と振り返った。取られたら、すぐ取り返すという勝負の鉄則を実践。20日のヤクルト戦で延長十回にサヨナラの一打を放った好調をキープしている。

 今季はこれで25本塁打、73打点。残り29試合。2年連続のリーグ優勝に向かって、少しずつゴールテープが見えてきた。勝負どころのペナント終盤。頼れる男の打棒に今後も期待が高まる。

 8月上旬に愛する家族が帰国した。だが、寂しさよりも今はチームに貢献する気持ちが強い。「いい手応えだった!」。在籍6年目。底知れぬパワーを持った優良助っ人が、優勝ロードを先導する。

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