メヒア バティスタに続け! ウエスタン2冠の24歳と支配下選手契約
広島は20日、育成選手のアレハンドロ・メヒア内野手(24)と支配下選手契約を結んだと発表した。今季を含めた6年契約で、契約金10万ドル(約1120万円)、年俸はこの日から新たに3万5000ドル(約392万円)プラス出来高払い。背番号は「96」に決まった。ドミニカ共和国カープアカデミーの先輩で6月に支配下登録されたバティスタに続き、1軍昇格を目指す。
大きなチャンスをつかみとり自然と頬が緩んだ。192センチの長身で、鍛え上げられた筋肉によって、はち切れそうなスーツ姿のメヒア。育成選手から支配下選手となり、ようやく本当のプロとして第一歩を踏み出した。
「今までの頑張りを認めてもらえることができて、とても幸せです。アカデミーからの道のりは長く、簡単ではなかったですが、今までの努力が実ってよかった」
ドミニカ共和国のカープアカデミー出身で、15年のシーズン終盤に練習生として来日。昨年3月には育成選手として契約し、今春1軍のキャンプに参加するなど期待を寄せられていた。
一塁と三塁を守る内野手。今季、ウエスタン・リーグでは70試合に出場し、リーグトップの91安打を放ち、打率・340(同1位)、51打点(同1位)をマーク。日本投手の攻め方を学習し昨季より増した確実性に加え、同3位の10本塁打と長打力も十分だ。
契約後には、電話でドミニカにいる家族に報告。両親からは「これに甘えることなくしっかり頑張りなさい。家族の誇りだね」と激励されたという。本人も「これ(支配下契約)が終わりではなく、第一歩だと思っている」と前を向いた。
同じアカデミー出身で1軍で活躍するバティスタにも連絡した。「『本当におめでとう』と言われた。彼が活躍してくれるのはうれいし、刺激になる。お互いに今まで助け合ってきた」。親友と切磋琢磨(せっさたくま)しながら夢舞台へとたどりついた。
三塁でのレギュラー獲得を目指すメヒアの、憧れの選手は巨人・マギーと日本ハム・レアード。「打率もよくホームランも打てる。彼らのように両方を兼ね備えた選手を目指しています」。同じ内野手の名前を挙げ、同じように成功することを夢見ている。
シーズンは後半戦に突入。「いつでもチャンスがあれば1軍に上がりたい。そのためにもしっかりと結果を残す。これからも頑張ってチームのために仕事をしたい」。24歳の助っ人は、貪欲な姿勢でジャパニーズドリームをかなえる。