新井、メモリアル出場に花を添える同点犠飛&勝ち越し打

6回、同点となる犠飛を放ちナインと笑顔でタッチする新井(撮影・飯室逸平)
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 「阪神-広島」(19日、甲子園球場)

 阪神先発・小野の前に五回までわずか1安打に抑えられていた広島打線が反撃に転じたのは六回だった。

 この回が始まる前にベンチ前で円陣を組んだ広島ナイン。1死後、菊池が中前打、丸も左前打で続き、一、二塁の好機を築く。続く4番・鈴木が逆方向へ打ち返し、右前適時打で1点差。これで小野をマウンドから引きずり降ろした。

 代わった高橋聡から松山が四球を選び、満塁に。ボルテージが高まる左翼席の赤ヘルファンの大歓声を背に打席に入ったのは不惑のベテラン新井。阪神3番手・桑原のスライダーを中堅に打ち返し、三走の丸が生還する同点犠飛となった。

 「打ったのはスライダー。みんながつないでくれたチャンスをなんとかしたかった。丸がしっかり走ってくれました」。

 「6番・一塁」で先発した新井にとってはメモリアルな1日だった。この日で通算出場試合がプロ野球歴代15位となる2284試合となり、広島の大先輩“ミスター赤ヘル”山本浩二に並んだ。

 さらに両軍1点ずつを取り合った後の3-3で迎えた八回1死一塁では、阪神4番手のマテオから右中間を破る勝ち越し二塁打を放った。まさに千両役者の面目躍如。メモリアルデーにまばゆいばかりの光を放ち続けた。

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