新井弾が劇勝呼んだ 1カ月ぶり特大6号 40歳激走!二盗も
「交流戦、日本ハム3-4広島」(6日、札幌ドーム)
白い歯が何度もこぼれた。ベンチ前。広島・新井が笑顔でナインとタッチを交わす。約1カ月ぶりの6号特大アーチ。「うまく捉えることができた」。技術の高さを見せつけ、広い札幌ドームの左中間席に放り込んだ。
0-2の四回1死。膝元の直球を迷わず振り抜いた。左腕投手独特の内角へ食い込んで来るクロスファイヤーを物ともしない。「加藤は真っすぐが速い投手。何とかそれにコンタクトしようと思っていた」。昨季は通算2000安打を達成したが「気持ちは大事だけど、気持ちだけでは打てない」と言った。積み上げてきた確かな技術を示した一打だ。
昨年の日本シリーズ以来となる札幌ドームでの戦いは、苦い記憶しかない。地元で2連勝して乗り込んだが、まさかの3試合連続逆転負け。自身もその3試合で11打数2安打と苦しんだ。「いつも通り。一戦一戦を戦うだけだから」。そう言っていたが、燃えないはずはなかった。
二回に投手強襲の内野安打を放ち、四球で出塁した六回には、意表を突いて今季2個目の二盗を決めた。「2つ打って、走ってもみせてくれた。勢いを付けてくれたね」と緒方監督。40歳のベテランが、日本一を狙うチームに新たな推進力をもたらした。





