誠也「想像していなかった」12球団No.1得票でベストナイン初選出

 バッティング同様豪快なスイングでティーショットを放つ鈴木。後方左は新井(撮影・吉澤敬太)
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 セ・パ両リーグは25日、2016年度のベストナインを発表した。25年ぶりのリーグ制覇を果たした広島からは両リーグ最多、球団では75、84年以来となる5人が選出された。鈴木誠也外野手(22)が両リーグ最多の266票を獲得し、外野手部門で初めて選ばれた。将来的な目標はトリプルスリー。大志を抱いた若武者が、さらなる飛躍を目指す。

 「神ってる」男が球史に名を刻んだ。両リーグ最多の266票を獲得し外野手部門で初選出された鈴木。「想像していなかったですし、正直、取れると思っていなかった。実感はないです。また、どんどんレベルアップしていきたい」と表情を引き締めた。

 鈴木だけでなく、最多勝、最高勝率と投手2冠の野村、その投手陣をリーグトップのチーム防御率3・20に導いた捕手の石原が初受賞。新井と丸も2度目の受賞で両リーグ最多の5人が選出された。球団では84年以来3度目となる最多タイ記録だ。

 今季、鈴木はリーグ2位の打率・335、同5位タイの95打点、同5位の29本塁打、同7位の16盗塁とキャリアハイの成績をマーク。飛躍の1年とし、25年ぶりのリーグ制覇に大きく貢献した。6月には2試合連続サヨナラ本塁打を含む3戦連続決勝弾。強烈な勝負強さを発揮し存在感を示した。

 「今年は自分の思った以上の成績を残しましたけど、来年は来年。一回忘れて、また新たな自分に出会えるように来季に向けてやっていきたい」

 日本シリーズ後、侍ジャパンの一員として日本代表強化試合に出場。事前合宿ではヤクルト・山田の打撃練習を後ろから見学したり、積極的に話しかけたりして交流した。

 「(2年連続トリプルスリーを)山田さんが目の前でやっている。ああいう記録を残せる選手になりたいと思います。課題はありますが、目標を持って今からやっていきたい」。4年前の新入団会見で掲げた「3割、30本塁打、30盗塁」の目標は、より明確で具体的なものになった。

 この日は、選手会ゴルフコンペに参加し、現役を引退した黒田や丸、菊池と同組でラウンド。スコアは150に終わったが何度も表情を緩ませ、大先輩との時間を楽しんだ。

 オフはイベントや優勝旅行など行事が立て込んでいる。「今年は秋季キャンプにも行けなかった。時間もないですし、(優勝旅行先の)ハワイはいい時間にしたいので、何かしらやろうと思っています」。限られた時間を有効に使い、勝負の5年目へ準備を整える。

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