黒田さらに進化 新球チェンジアップだ!

 「広島春季キャンプ」(17日、日南)

 広島の黒田博樹投手(41)が、キャンプ合流2日目に、初めてブルペンに入った。捕手を立たせて15球を投げると、続いて座らせて50球。新球のチェンジアップも解禁した。プロ20年目、41歳にしての新球挑戦。7球の試投に、視察した他球団のスコアラーも強く警戒。レジェンド右腕は今なお、進化を続けている。

 球の握りを探りながら、捕手には軌道を何度も確認した。9年ぶりの日南キャンプで、2日目にして初のブルペン投球。キレのある直球と同時に、41歳にして習得を目指すチェンジアップも解禁した。黒田は新球挑戦の意図を、当然のことのように説明した。

 「毎年、新しい球種にはトライしている。(球種が)多ければ多いにこしたことはない。実戦で使えるようにならないと意味がないので。(復帰)2年目になれば相手も研究してくるし、自分も進化していかないと」

 まだ肌寒い午前11時。ブルペンに入ると捕手を座らせ、ストレートを10球投げた。次に昨年から習得に取り組むカーブを5球。直球を挟み、宝刀ツーシームを5球投げた。ここで一度間を置き、球の握りを入念に確認。チェンジアップを続けて7球、試し投げした。

 自己流の新球はワンバウンドや、抜け球もあり「まだ実戦で使える球じゃない」というが「打者との距離感を変えたい」との一心で完全習得を目指す。落ちる球は、空振りを取るスプリットがあるだけに、カウント球としての効果も期待する。

 「当然、緩急は必要になる。あれば大きな球種。苦しくなった時にチェンジアップなら、ストライクゾーンに投げることができる。いろんな選択肢を持っておきたいので」

 挑戦こそ黒田の流儀。大リーグ・ドジャースに移籍した2008年以降、力で押すスタイルからモデルチェンジ。代名詞となった「フロントドア」、「バックドア」など、ツーシームで活路を開いた。「マウンドに上がれば結果を求められる。何かやっておかないと、怖いですから」。恐怖心が生き抜く原動力となった。その姿はプロ20年目も変わらない。

 天候、状態次第できょう18日もブルペン入りする予定。シーズン開幕を逆算しながら、新球の可否を見定めていく。「実戦で使えるように。使えないなら見切りを付けないとダメ。ただ、練習はしていきたいです」。1球、1球に意図がある。チェンジアップでモデルチェンジ。レジェンドの挑戦は続く。

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