マエケン「どの世界でも」タイトル取る

 広島・前田健太投手(27)が25日、東京都内で開かれた「NPB AWARDS 2015」に出席し、最多勝利投手賞、沢村賞、ベストナインの3部門で表彰された。前日にポスティングシステムを利用した米球界挑戦を直訴。現時点で去就は未定だが「どの世界にいても、一番を目指したい」と、今後もタイトル奪取に挑む決意を示した。

 無数のフラッシュを浴びながら、前田は静かにほほ笑んだ。個人タイトルを逃した昨季の悔しさを胸に、「狙って取る」と誓ったシーズン。沢村賞、最多勝、ベストナインと3部門の受賞。広島いや、日本のエースとして栄光を勝ち取った。

 「昨年はここに来ることができず、さみしい思いをしたので。数字で評価される世界。本当にうれしいです」

 24日には球団と今オフ初会談。あらためてポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を希望した。一夜明けての公の場。注目はひときわ集まったが「周囲の反響?全くない。いまさら驚かれないでしょう。僕も感じてない」と平然とした様子だ。

 球団は前田と話し合いを続けながら、慎重に検討して12月上旬にも方向性を出す方針。24日に球団事務所で鈴木球団本部長に希望を伝えただけに「僕はもう話をしたので。待つというよりも、話をしたことが進んでいくんだなと思う」と今後は、球団の判断を見守る考えだ。

 現時点でメジャー挑戦か残留か、去就は未定。だが、戦う舞台がどこでも、「一番」へのこだわりは不変だ。「どの世界にいても、アスリートなら一番を目指すのは当然です」と前置きした上で、タイトルへの思いを口にした。

 「野球はいろんな部門のトップがある。どれか1つでいい。その気持ちは変わらない」

 前田自身、転機はタイトルにあったという。プロ4年目の2010年に最多勝、最優秀防御率、最多奪三振賞を獲得。当時を「世界観が変わった」と表現する。「初めて賞を取れたことで、すごく自信になったのを覚えてます」。5年ぶり2度目の最多勝&沢村賞に、チーム投手では最多となる2年ぶり3度目のベストナイン。タイトルが成長を支えた。

 今後の球団との話し合いについては「今からは特に何もないと思います」と否定した。戦う舞台は未定だが、さらなる進化を胸に挑戦を続ける。どの世界でもタイトル、そして「1番」を目指して戦う覚悟だ。

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