鯉ドラ1岡田、黒田の男気継承じゃ!

 広島からドラフト1位指名を受けた岡田明丈投手(22)=大商大=が13日、大阪市内で契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円で仮契約を結んだ。即戦力の期待がかかる右腕は、「黒田投手の打者を圧倒する投球がすごい。同じタイプの投手になりたい」と男気投球を継承することを誓った。

 仮契約を終えた岡田は「チームに貢献できるように頑張りたい。投げる試合は全部勝ちたい」と瞳を輝かせた。襟元には、この日のために新調したという赤いネクタイ。身も心もカープに染まっていた。

 指名を受けてから約半月。広島入団の実感が日々高まっていく中で、目標とするレジェンド右腕に学びたいという思いがさらに強まった。「黒田さんと話ができれば、いろいろ聞いてみたい。メジャー時代のことなども含めて」と声を弾ませる。

 そのすべてに憧れている。「気持ちで投げる投手。打者に向かっていく姿勢、打者を圧倒するところがすごい」。黒田の来季去就は未定のままだが、「自分も同じタイプの投手になりたい」と、男気あふれる投球スタイルの継承を心に誓う。

 担当の鞘師スカウトが称賛する「バランスが良くて癖のないフォーム」から、最速153キロの直球を投げ込む。高校時代に身につけた「脱力のフォームから、最後に指に力を込める。0か100の力の入れ具合」(岡田)は、伸びのある球を生み出す。黒田のような精神力の強さを少しでも身につけることができれば、成功により近づくことができる。

 メンタル面以外にも聞きたいことがある。「海外の選手と試合するのはどんな感じなのか、興味がある」。普段から、日本のプロ野球だけでなくメジャーリーグや野球の国際大会、五輪、世界陸上など海外のスポーツをテレビで観戦するのが趣味。「自分もいずれは日本を代表する投手になりたい」。将来、侍JAPANの一員として世界の舞台で活躍することを夢描く男は、黒田の豊富な国際経験にも触れたいと願う。

 鞘師スカウトは「球威があるので、今年の春ごろまでは抑え候補と思っていたが、この半年の成長を見ると先発もいけそう。プロでは変化球の精度を上げていってもらいたい」と期待をかけた。黒田のような大投手へ-。未来のエース候補が熱い思いを胸に、第一歩を踏み出した。

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