広島・黒田“男気”中4日先発でG斬り

 先発した18日の中日戦(ナゴヤドーム)で、右手のひらに打球を受けた広島・黒田博樹投手(40)が19日、広島に戻ってマツダスタジアムで練習を再開した。患部に痛みは残るものの、50メートルのキャッチボールでも違和感がなかった様子。当初の予定通り、今季チーム初となる中4日で、23日の巨人戦(マツダ)に登板することが濃厚となった。残り37試合。40歳右腕がフル回転で勝利へと導く覚悟だ。

 登板から一夜明けた黒田は早朝、スーツ姿で名古屋市内の宿舎ロビーに姿を見せた。右手のひら負傷直後。眠れなかった様子で少し赤く目を腫らしていた。それでもルーティン通り、広島へ戻って次回登板の準備を始める。中4日で巨人戦へ。衰えぬ闘争心と強いプロ魂で挑む。

 18日の中日戦。初回2死一塁の場面で、平田の中前に抜けそうな強烈なライナーに、条件反射的に右手が出た。打球は手のひらを直撃(投手強襲内野安打)。投球を続けたが四回、遠藤に決勝3ランを浴び、この回までで降板。前夜はアイシング治療。「痛みはあるけど大丈夫」と問題なしを強調した。

 だがプレーを振り返ると、口調は次第に熱を帯びる。今季最短降板に「チームに迷惑を掛けてしまっているのは分かっているので。難しいですけどね」と前置きした上で、反射的に動いた体について「自分で手を出した以上、自分に責任がある。でも手がでなくなったら、それは辞める時」と続けた。

 「何で手を出すんだ、と怒られる時もあるけど。でも、自分のスタイル。それでここまで勝ってきた」。プロ19年目。日本で110勝、メジャーで79勝。卓越した投球術と強い闘争心で189個の白星を重ねてきた。実は打球直撃後の四回。2死から和田に中前打を浴びたのだが、ここでも右手は再び球を追い掛けている。無意識の行動に後悔はない。

 この日は広島に移動後、マツダスタジアムで50メートルの距離でキャッチボール。違和感もなかったようで、畝投手コーチは「問題はなかった。大丈夫です」と説明した。当初の予定通り、チームとしても今季初の中4日で、23日の巨人戦登板が濃厚となった。報告を受けた緒方監督も、次回について「大丈夫でしょう。問題ない」とゴーサインだ。

 チームは最下位・中日に痛恨の連敗。3位ヤクルトとのゲーム差は3となった。残り37試合。今後は黒田、前田、ジョンソン、福井の先発4本柱の間隔を詰めながら、フル回転で一戦必勝態勢を敷く。24年ぶりの頂点へ。40歳右腕が戦う背中をナインに示す。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス