黒田 最短4回降板…右手にライナー直撃

 「中日3-1広島」(18日、ナゴド)

 広島・黒田博樹投手(40)が日本球界復帰後最短の4回3失点で降板し、6敗目を喫した。初回2死一塁から平田の打球が右手のひらに直撃。治療後、再びマウンドに立ったが四回、遠藤に先制3ランを浴び、この回で降板した。病院に行く予定はなく、次回登板に関しても「大丈夫」と強調。だが自身3試合連続で勝ち星がない現状に、右腕は悔しさを隠さなかった。

 勝負球のスライダーは、無情にも高く浮いた。高々と舞い上がった白球は、ゆっくりと右翼席に落ちた。マウンドに立つ黒田は打球方向を見つめたまま、しばらく動かなかった。4回4安打3失点で6敗目。負傷の影響を否定した上で、自らの失投を強く責めた。

 「僕自身投げられると思ってマウンドに上がった以上、何も言い訳はできない。結果的にあの3ランが決勝点になっているので、すごくもったいない」

 アクシデントは初回に起きた。2死一塁で打席に平田。狙われた初球、中前に抜けそうな強烈なライナーに、条件反射的に右手が出た。打球は手のひらに直撃(記録は投手強襲安打)。球場は一時騒然となった。畝投手コーチらがマウンドに向かい状態を確認。5球投球練習をしたがストライクが入らず、治療でベンチに下がった。

 治療後、大歓声を背に再びグラウンドへ。6球の投球練習でもストライクは1球だったが、続投を志願した。2死一、二塁で、和田をスライダーで空振り三振に。無失点で終えると二回、三回は三者凡退で切り抜けた。

 そして四回。2死から和田に中前打を浴びると、ここでも再び右手で球を追いかけた。「いつも反射的です」。無意識の行動に後悔はないが、続くエルナンデスの打席では2球目、和田に二盗を許した。四球を挟んで遠藤に決勝3ランを献上。今季最短降板を、緒方監督は「こちらがいろんなことを総合的に判断した」と説明した。

 降板後はアイシング治療。現状では病院に行く予定はなく、次回登板についても黒田は「大丈夫」と話した。だが、8月は3戦2敗。4失点、5失点、3失点と不本意な投球が続く。「こういう大事な時期に、チームにとってプラスになってない」。厳しく自己評価した上で雪辱を強く誓う。

 「時間は待ってくれないので。やれることをやる。自分を信じてチャレンジしていくしかない」。強い口調で語った。ローテ通りなら今季初の中4日で、23日・巨人戦に先発する予定。残り38試合で、首位阪神とは5・5ゲーム差。手負いの体でも黒田は、マウンドに立つ覚悟だ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス