グスマンお目覚め!1号&逆転二塁打

 「ヤクルト4-5広島」(30日、神宮)

 崖っぷち男がチームを救った。広島は3番に入ったヘスス・グスマン内野手(31)が、八回に右中間へ2点適時二塁打を放ち逆転勝ち。四回には来日初本塁打も放ち2安打3打点と爆発した。チームは首位・阪神に3・5差に迫った。同時に7月は1試合残して10勝8敗とし、3カ月連続で勝率5割以上が確定した。

 直球を捉えた打球は右中間を抜けた。2人の走者が次々と生還する。二塁ベースに立ったグスマンは、拳を握りしめた。

 2点を追う八回だ。代打攻勢が的中し、1点差としてなおも1死一、二塁。「打てる球に集中した。いい感じで打てた。一番重要なのは、チームに勝ちがつくこと」。オンドルセクから逆転二塁打を放ち、鯉党の声援に応えた。

 3試合ぶりのスタメン出場。1打席目は三振に倒れたが、2打席目に右中間席へ来日第1号ソロを放った。「コースに逆らわず、逆方向にいい打球が打てたよ。打席数が少ない中でホームランが打て、自分の中で自信というのが芽生えた」と、逆転打のきっかけになる一発だった。

 広角打者として球団史上初の初年度1億円で入団した外国人は、開幕4番を務め、8試合連続安打を記録した。しかし、左脇腹を痛め戦線離脱。完治後もシアーホルツの加入やエルドレッドの復帰で、2軍暮らしが続いた。炎天下でも懸命に調整し、2軍戦44試合で7本塁打を放った。

 24日に第3子出産に立ち会うため帰国したエルドレッドに代わって昇格したが、前日まで10打席連続無安打。再来日しているエルドレッドが8月2日から登録可能で、2軍降格のピンチだった。

 外野を守るが、打撃練習を終えると有事に備えファーストミットでショートバウンドの捕球練習もするまじめな外国人。しかし28日・ヤクルト戦(神宮)は代打で三振に倒れ、ベンチで暴れた。「自分に腹が立った。止めてくれた監督に感謝したい」と、なだめてくれた恩返しが2安打3打点の活躍だ。

 チームは7月勝率5割以上が決まり、首位・阪神に3・5ゲーム差に迫った。緒方監督は「よく打ってくれた。今の立場を分かっていると思うけど、期待に応えてくれた。試合に出たくてうずうずしている」とヒーローをほめるとともに、チーム内競争を浮上の原動力とする。

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