新井執念V撃!頼れる4番が鯉救った
「交流戦、西武4-8広島」(10日、西武ド)
4番がやってくれた。4-4の延長十回、1死一、三塁。広島・新井が増田の変化球にバットを出した。会心の当たりではない。しかしワンバウンドした打球は、前進守備の遊撃手頭上を越えた。「前進守備だったし、前に飛ばせば何とかなると思った。何でもいいからランナーをかえしたかった」と、声をはずませた。
さらに2死満塁から田中の右翼線3点二塁打が飛び出した。今季2度目の延長戦勝利に、緒方監督は「チームを救ってくれたのは新井と広輔(田中)」と感謝した。
4-2の七回、大瀬良がプロ初のリリーフ登板。しかし2イニング目の八回、無死二塁で、左翼の守備固めに入っていた鈴木誠が、森が放ったライン際の打球の目測を誤り失点(記録は適時二塁打)。さらに代打・脇谷に右前適時打を打たれて追い付かれた。重苦しい雰囲気に包まれるベンチ。だが、新井が最後にチームを勝利に導いた。
9日に規定打席に到達。球宴ファン投票の中間発表では、一塁手部門で首位を独走する。今やチームの不動の4番だ。
「勝って良かった。最後まで皆あきらめていなかった。ガムシャラにやった結果」と胸を張った。苦しい戦いは続いても、カープには頼れる4番がいる。
