黒田が覚悟!2ケタ勝てなきゃ“引退”

 胸に「KURO15」をあしらったTシャツを着て古巣復帰を語る黒田=米ロサンゼルス郊外(撮影・小林信行)
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 ヤンキースから8年ぶりに古巣・広島に復帰した黒田博樹投手(39)が15日(日本時間16日)、米ロサンゼルス近郊で自主トレを公開した。約2時間半の練習の後に取材に応じ、決断に至った経緯を激白。2桁勝利に届かなければ引退する覚悟があることも明かした。  

 すがすがしい表情だった。約2時間半のトレーニングで汗を流した黒田は、メジャー時代の背番号「18」をあしらった黒いシャツを脱ぎ捨て、胸の部分に、広島で背負う「15」がプリントされた純白のTシャツを着て取材に応じた。

 8年ぶりの古巣復帰。メジャー球団からの高額オファーを蹴ることを決断したのは昨年12月下旬。広島球団に電話でオファーを受けることを伝える時にも迷いがあったことを明かし、「最後の最後はホントにきつかった」と苦悩の日々を振り返った。

 決め手となったのは、ファンの熱い思いだった。「最後はカープファンの気持ちが大きかった」。そして2月に40歳になる右腕は「カープで野球をする方が『1球の重み』を感じられるんじゃないかなと。僕に残された球数はそんなに残っていない。自分で限界を決めたというよりも、最後にそのマウンドに上がれば自分の中で納得できる。逆に日本で投げずに野球人生が終わった時に、自分で引っ掛かるものがあるんじゃないかなと考えて判断した」と熱い思いを語った。

 メジャー7年で79勝。輝かしい実績にもおごりはない。日本で成功する自信を問われると「全くないですね」と即答。ボールやマウンドなどへの適応に「不安はある」と告白しながら「自分にとっては全く新しいチャレンジ。もう一度初心に戻って、いろんな面でアジャストしていかないといけない」と気持ちを引き締めた。

 24年ぶりのリーグ優勝への期待、そして年俸4億円の重みも十分に理解している。「2桁は勝たないといけない。この年齢で、こういう契約をしてるので責任もある。その責任を果たせなければどこかで自分で覚悟を決めなければいけない時が来る」。10勝に届かなければ引退-。野球人生を懸けた1年になることを示唆した。

 プロ19年目での“新天地”。ロサンゼルスに家族を残し、単身で日本に渡り、勝負する。「いい決断だったと思えるシーズンにしたい」。黒田の心は真っ赤に燃えている。

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