痛すぎる…マエケン被弾&もん絶降板
「巨人5-1広島」(17日、東京ド)
痛恨の被弾と、痛すぎる打球直撃にエースが沈んだ。広島・前田健太投手(26)が6回3失点で今季2敗目を喫した。巨人に新加入したキューバ出身のセペダには来日初本塁打を打たれた。最後は阿部の打球が右足に直撃してマウンドで倒れ、その直後に降板。交流戦を前に不安を残した。
球場が静まりかえった。前田がマウンドで倒れた。六回2死一塁。阿部の打球が右太ももの内側に直撃した。懸命にボールを拾い一塁に送球すると同時に、両膝と両肘を地面につけ、約1分間動けなかった。
担架も用意されたが、自力で起き上がりベンチに戻った。七回に代打を送られた。試合後は自力で歩き、帰りのバスに乗り込んだ。右足について「明日(18日)にならないと分からない」と述べた。
野口チーフトレーナーは「病院には行かず、アイシングで明日(18日)の様子を見る。腫れて、力が入りにくい状態」と説明。野村監督も「大事にならないことを祈るだけ」と表情を曇らせた。
アクシデントでの降板となったが、6回4安打3失点の結果に加え、内容も良くなかった。前田は「今日はひどかった。今年一番くらいに自分のボールが投げられなかった」と振り返った。
3試合連続で初回に失点すると、三回2死一塁で、巨人の新外国人セペダに来日1号2ランを打たれた。カウント3ボールから、真ん中の直球を中堅右に運ばれた。「打ってくるとは思った。四球を出したくなくて、ストライクを取りにいったがコースが悪かった」。マウンドを蹴り、首をかしげた。
キューバ代表の餌食になったエース。山内投手コーチは「らしくない。前回(10日・中日戦)からフォームのバランスが崩れている」と不安を募らせた。
菅野との投げ合いは、昨季のCSファイナルS第2戦に続いて屈した。レイズ、レンジャーズら複数の米大リーグ関係者が注視する試合で敗戦投手。「自分の状態が悪い」と、責任を背負った。
18日は交流戦前の最後の試合。宿敵との3連戦を勝ち越し次に進みたい。そして、エースの無事を祈るしかない。
