大瀬良は背番号「14」津田魂受け継ぐ
広島のドラフト1位、大瀬良大地投手(22)=九州共立大=が“津田魂”で新人王を目指す。広島は29日、福岡県北九州市の九州共立大で指名あいさつを行い、同行した野村謙二郎監督(47)から背番号が「14」になったことが伝えられた。故津田恒実さんの投球スタイルに憧れている大瀬良は、背番号に恥じない投球を宣言。目標を新人王に設定し、1年目からフル回転する。
思わぬプレゼントに、喜びを隠せなかった。「『14』と言えば津田恒実さん。カープを代表する偉大な方が付けられていた背番号ですよね」。大瀬良は感慨深げに、背番号14への思いを口にした。
指名あいさつで、野村監督から背番号14を背負うことを伝えられた。その瞬間、大瀬良の脳裏にはすぐに津田さんの名前が浮かんだ。実は4年生になった今年、津田さんの現役時代の映像を動画サイトの「You Tube」で偶然見ていた。
最上級生になり、「チームを背負う立場になったから」とマウンドで気迫を前面に出す投球を目指すことを決意した。ただ大瀬良は高校から大学3年までは「気迫を出すことはなかった」という。そこで参考にしようと思ったのが、津田さんの投球だった。
「昔から津田さんの名前は知っていた。気迫を出すスタイルに関心があった」。何度も映像を目に焼き付け、今年のリーグ戦に臨んだ。「自分も気持ちを前面に出して投げるタイプになったので、受け継いでいければ」と“津田魂”の継承を誓い、「いずれ14番は大瀬良だと、ファンのみなさんに言われるように頑張りたい」と力強く語った。
もちろん球団からの期待の大きさも理解している。当然1年目からローテ入りを目指し、そして狙うのは新人王だ。「目標は高く持っていかないといけない」と言い切り、「具体的な数字というよりも、自分の投球を積み重ねていければ」と自信をうかがわせた。
11月には侍ジャパンの一員として台湾遠征に向かう。ドラフト後も忙しい日々が続くが、「直球のキレとか、変化球の精度とか、すべてをレベルアップして(1年目から)行けるようにしたい」。黄金ルーキーは来年、どんな姿を見せてくれるのか。首脳陣も、鯉党も、今から待ち遠しい。

