広島・野村祐輔投手（２４）が２５日、ドラフト１位の大瀬良大地投手（２２）＝九州共立大＝にプロ選手としてのアドバイスを送った。自身はプロ入り後、前田健太投手（２５）からプロの心得を学んだが、今年のルーキーにとっても“金言”になりそうだ。野村はこの日、マツダスタジアムでウエートトレなど約４時間、汗を流した。

　２４日に行われたドラフト会議。「２年前を思い出した」。野村は、運命の瞬間に心を震わせた自分と重ね合わせテレビを見つめた。

　大瀬良とは、自身が明大４年で大学日本代表に選ばれたとき、初めて顔を合わせた。今年７月マツダスタジアムで行われた日米大学野球選手権でもあいさつされた。「体が大きいしスピードもある。いい投手」。大学ナンバーワン右腕を絶賛した。

　昨季新人王を獲得。今季は初の２桁勝利となる１２勝を挙げた。２年目を終えたばかり。だがプロとして大切にしなければいけないことは自覚している。大瀬良には「自分を持って、何事にも流されず決めたことをやり通すこと（が大切）」とアドバイスを送った。

　自身は前田健からそれを学んだ。１０年に沢村賞を獲得。球界を代表する投手となっていた背番号１８は、周囲に耳を傾けながらも、コンディショニングなど自分が信じたことを貫いていた。「ブレないのはすごいと思った」。入団当時、全てのことを吸収しようとしてい右腕は、その姿勢に衝撃を受けた。

　１１月８～１０日に台湾・台北での日本代表対台湾代表のメンバーに内定している。大瀬良もメンバー入りが濃厚で「楽しみ」と目を輝かせた。コミュニケーションを図りながら、プロとしての心構えも説く構えだ。