野村鯉崖っぷち「総力戦」救援全投入だ

 「セCSファイナルS・第2戦、巨人3‐0広島」(17日、東京ド)

 最後まで諦めなかった。それまで1安打に抑えられていた鯉打線は3点を追う九回、反撃に出た。1死から丸、菊池の連打で一、二塁とし、さらにキラの四球で満塁。一発出れば逆転の場面でエルドレッドに回したが、初球を一邪飛。続く梵も中飛に倒れ、広島の大逆転劇はならなかった。

 追い詰めたが、結局菅野に屈辱の完封負けを喫した。「悔しいけど、菅野クンは両サイドにきっちり投げ分け、縦の変化球も素晴らしかった」。野村監督は厳しい表情を浮かべつつ、スーパー新人に白旗を揚げた。

 ここまで菅野を攻略できないとは思っていなかった。今季は7度対戦し、前々回の9月15日には5回KOした。しかし今までとは違った。それはフォークの存在だ。「フォークがあるのは知っていたがシーズン中は投げてこなかった。その球に対応できなかった」と緒方打撃コーチ。初めて見た菅野のフォークに、鯉打線のバットはむなしく空を切った。

 2連敗で瀬戸際に追い込まれた野村鯉。試合後には、野村監督と投手コーチが緊急ミーティングを行い、今後の投手の起用法を話し合った。負けたら終わりの第3戦では全リリーフ陣を投入していくことを確認。指揮官は「ウチはシーズン中から総力戦。そのスタイルでやりたい」と言い切った。

 苦しくなったが、もちろん逆転する気持ちは持っている。野村監督は「王手をかけられ、水をあけられたが、一つのきっかけで変わると思う」と力を込めた。選手ももちろん同じ気持ち。菊池は「全部負けて帰るわけにはいかない」と意地を見せるつもりだ。

 まだ終わったわけではない。熱い応援をしてくれる鯉党のためにも、奇跡を信じ、全員野球で戦うしかない。

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