“逆転の七回”じゃ!ルイスが決勝弾

 「広島7‐6DeNA」(1日、マツダ)

 これが鯉の反発力じゃ。広島は4度リードを奪われながら諦めずに追いつき、最後はフレッド・ルイス外野手(32)が勝ち越し2ラン。助っ人の3安打3打点で、見事な逆転勝利を収めた。後半戦に入って好調な打線が苦境をはね返す、粘り腰。3位・DeNAに、0・5ゲーム差に迫った。

 来日初のお立ち台では、ルイスに手荒い祝福が待っていた。ヒーローインタビュー終了直後、ボード裏に控えた赤松、菊池、安部から突然、頭に大量のウオーター・シャワーが降ってきた。

 「言葉を失うくらいうれしかったよ。やるとは知ってたけどね」。ようやくチームに貢献できた喜び。全身びしょぬれのユニホームは、来日最高の心地よさだった。

 4度リードされながら追い付き、そしてうっちゃった。5‐4と勝ち越された直後の七回、松山の犠飛で4度目の同点劇。なお、2死二塁で決めたのはL砲だった。

 初球、外角の142キロ直球に反応。芯で捉えた打球は逆方向へグングン伸びると、そのまま左翼席に飛び込んだ。6月29日・阪神戦(甲子園)以来の4号は勝ち越しの2ラン。「壁に当たるとは思ったけど、越えて本塁打になるとはね」と、本人もビックリの驚弾だった。

 本塁に帰還すると左手を突き上げ、喜びをあらわにした。指でルイスの頭文字「L」の字をつくり、ベンチではナインも指と腕で「L」をつくって出迎えた。

 「何か自分がハッピーなことをした時に最近、やろうとしている。アメリカではしてなかったけど、野球は楽しくやろうと。ああいうことをすればみんな盛り上がるからね」。異国でチームの一員となるため、自ら考えた決めポーズだった。

 0‐2の初回には1点を返し、なお2死一、三塁で内角直球を詰まりながらも左翼線へ落とす、ラッキーな同点二塁打。「狙い通りだよ」と笑った。四回にも右前打と5度目の猛打賞、3打点の大暴れだった。

 米ミシシッピ州は日本と同様に夏は蒸し暑い。「この暑さは親しみある気候。暑くなれば成績も上がる。自分は投手のクセ、攻め方が分かってくる夏に成績が上がる」。開幕から不振だったが打率は今季最高の・269に上昇した。

 野村監督は「やっとフリー(打撃練習)の打球が出たね」と安どした。連勝し、3位・DeNAに0・5差。猛暑の8月戦線。「L」の指文字がどんどん出れば、広島のAクラスも近づく。

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