鯉ドラ4下水流“打率6割”で1軍昇格

 「広島春季キャンプ」(5日、日南)

 第1クール最終日の5日、ドラフト4位・下水流昂外野手(24)=ホンダ=が1軍キャンプに部分参加し、フリー打撃で快音を連発した。首脳陣の高評価を受け、シート打撃を行う7日に“1軍昇格”することが決まった。自慢の広角打法で39スイング中、安打性の当たりは6割近い22本。走攻守そろった長野(巨人)2世が、激戦の外野手争いに割って入る。

 わずかなチャンスを下水流は逃さずつかんだ。2軍から1軍練習に部分参加し、行ったフリー打撃で好打を連発した。「見ていなかったけど、すごいいい音をさせているな、と思ったら下水流だった」と野村監督。室内練習場にいた指揮官を“快音”でメーン球場に振り向かせたのだ。

 外角は右方向へ、内角は左方向へと、無駄のない鮮やかなスイング。逆方向にも打球はグングン伸びた。持ち前の広角打法に加え、パワーも十分。39スイングで安打性の当たりは、6割近い22本を数えた。高い打撃力を存分に発揮した。

 イチロー(ヤンキース)、井口(ロッテ)ら多くの名選手を育ててきた新井打撃コーチも、「強くバットを振り切り、強い球を打っていた。いいものを持っている。バットコントロールもいい。次はシート打撃を見てみたい」と高評価した。野村監督は「次のシート打撃に参加させるようメニューを組む。あさっての練習は全部入ります」と断言。第2クール初日となる7日の“1軍昇格”が決まった。

 2日にドラフト2位の鈴木誠(二松学舎大付)、3日に同3位の上本(明大)が1軍参加したが、いずれも1日限り。下水流だけは“体験入学”で終わらせず、一発合格を勝ち取ってみせた。

 下水流は「緊張して力が入っていた。そんなに良くはなかった」と振り返りつつ、「外野なので、打たないと使ってもらえない。右にも大きいの打てるのは持ち味。次はもっとアピールしないと」と意気込んだ。その視線はもっと先を見据えている。

 横浜高では4番として06年センバツ制覇に貢献した。同級生はマエケン、田中(楽天)、坂本(巨人)らと球界を代表する選手がズラリそろう。「彼らの力を肌で感じたいし、早く対戦したい」。彼らの存在が大きなモチベーションとなっている。

 外野は最激戦区だ。新外国人のルイス、エルドレッドが順当なら当確。広瀬、赤松、天谷、丸、岩本、松山、鈴木将、土生で開幕1軍枠を争う。「紅白戦もあるし、1軍で投手を打ってアピールしたい」。遅れてきた黄金世代が、生き残りをかけたし烈な戦いに加わった。

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