「セＣＳファーストＳ・第１戦、阪神２－０ＤｅＮＡ」（１４日、甲子園球場）

　ＤｅＮＡは、奇襲が裏目に出て完敗。重要な第１戦で虎に屈した。それでもラミレス監督は「相手の４番（福留）に一発で仕留められたということで、ベストな負け方」と気丈だった。

　奇襲が実らなかった。初戦の先発に選んだのは今永、ウィーランドではなく今季阪神戦１勝４敗の井納。右腕は昨年のＣＳで２戦２勝と実績があり、今季最終盤に「急に自信が芽生えた」と指揮官が独特の発想で起用を決断。井納は０－０の六回、福留に痛恨の２ランを浴びたが「期待通りのピッチングをしてくれた」とかばった。

　接戦を想定して２番に柴田、６番に梶谷を入れるなど「スモールベースボールなラインアップ」で挑んだが、わずか４安打でスコアボードに９個の０を並べた。「点を取らないと勝てない。点を取れなかったことが敗因」と何度も嘆いた。

　早々と崖っぷちに追い込まれた。だがラミレス監督は「あした勝つことだけ考えて試合に臨みたい」と必勝を誓い、必死に前を向いた。（伊藤玄門）