早実・清宮 2安打も追撃及ばず 「メチャクチャ悔しい。ふがいない結果」

 「選抜高校野球・2回戦、東海大福岡11-8早実」(27日、甲子園球場)

 2回戦3試合が行われ、早実(東京)は東海大福岡(福岡)に打ち負け、準々決勝進出を逃した。高校通算79本塁打の清宮幸太郎内野手(3年)は、猛追劇の口火を切る二塁打など2安打を放ったが及ばなかった。

 相手の校歌を耳にしながら、ベンチ前の早実・清宮はグッと唇をかんだ。早すぎる春の終わり。「メチャクチャ悔しい。もうちょっと長くやるはずだった。ふがいない結果」。主砲として勝利に導けなかった自分を責めた。

 東海大福岡のサイド右腕・安田のインハイ攻めに手を焼いた。2打席目までは凡退。三回に先制もつかの間、逆転されて追いかけ続ける展開となった。

 見せ場は作った。六回は客席もどよめく高さの飛球に右翼手が目測を誤り三塁打に。7点を追う八回は、先頭で右翼線への二塁打。口火を切り、終盤2回で6点を挙げる猛追劇を呼び込んだ。

 1年夏以来の聖地で成長を示した。経験を伝え、自分が打てない時も声と態度でチームをけん引した。「清宮が主将になるのは意外だった。中学の時はマイペースな感じだったけど、いい主将になった」。調布シニア時代からのチームメート・小西優喜外野手(3年)も変化を認めた。

 2月に紅白戦で左膝を痛めて別メニューになった時期もあったが、大会にはキッチリ間に合わせた。2試合で3安打を放ち、甲子園では1年夏から全7試合連続安打。何より2戦連続の終盤の粘りは、主将が決して諦めない姿勢をナインに植え付けた結果だ。「みんなものすごく声を出してうれしかった」と、少しだけ喜んだ。

 土は持ち帰らなかった。1年夏に見せた涙もなく、目には固い決意だけが宿った。「もう夏しかない。しっかり戻って来て、活躍できれば」。聖地で頂点に立つことだけを見据え、希代の怪物スラッガーは最後の夏に向かう。

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