ロッテ・伊東監督が殿堂入り「諸先輩方に申し訳ない」 歴代恩師に謝意

 野球殿堂博物館の表彰委員会は16日、今年の野球殿堂入りを発表した。競技者表彰のプレーヤー表彰では西武の黄金期を司令塔として支えた伊東勤氏(54)=現ロッテ監督=が選ばれた。

 現役時代、さらに監督としても輝かしい実績を持つ伊東監督だが、その声は緊張で上ずっていた。

 「(プロ野球界の)諸先輩方に申し訳ない。今でも自分でいいのだろうかと思っています。縁のないものだと思っていた」。恩師に川上哲治、広岡達朗、森祇晶、ウォーリー与那嶺の4氏の名前を挙げ、謝意を示した。だが会見後、「道をつけてくれた恩人で忘れちゃならないのに、頭の中は真っ白だった」と振り返り、根本陸夫氏の名前を挙げ忘れた非礼をわびた。

 西武黄金時代の礎を築いた根本氏は、西武監督時代に熊本工の伊東少年にほれ込み、所沢高に転校させて獲得にこぎつけた。

 「細かいことは言わずに見守っていた。喜んでくださっていると思う」

 選手としては広岡、森の巨人OBに鍛えられた。「やってきたことは間違いではなかった。ベースは巨人だと思います」。陰の努力と素直に感謝する心こそ、伊東監督が貫くモットーだ。

 「これからは(球界に)恩返しをしていきたい」と話しながら、「なにかにつけ背中に負う感じがしますね」と照れた。“殿堂監督”が挑む17年シーズン。ライバル球団をなぎ倒し、12年ぶりリーグ優勝を飾る。

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