熊本工“奇跡ではない”バックホーム 八木田がレーザービームでチーム救う

 「秋季高校野球九州大会・準々決勝、熊本工3-2佐賀商」(25日、別大興産スタジアム)

 熊本工の右翼・八木田武洋(1年)のレーザービームがチームを救った。1点リードで迎えた七回のピンチ。「(先発の)山口さんが頑張っていたので絶対に刺そうと思った」。1死二塁で一塁手がゴロを後逸。打球をつかむと、本塁へダイレクトのストライク送球。二走の生還を阻んだ。

 九州屈指の好投手、山口翔(2年)は被安打6、10四死球を与えて2失点。最速149キロ右腕は23日の初戦で美来工科(沖縄)を相手に延長13回を投げ抜き、この日の最速は143キロにとどまった。「山口は疲れていた。シーソーゲームになった展開で、あのプレーが大きかった。八木田は肩が強いですから」と安田健吾監督はうなずいた。

 熊本工は1996年夏の選手権決勝で松山商(愛媛)の「奇跡のバックホーム」に甲子園初優勝を阻まれた。だが、チームの窮地を救った、このバックホームは決して「奇跡」ではない。熊本中央ボーイズでプレーしていた中学時代に投手としてU-15(15歳以下)日本代表入り。今夏まで投手も兼任していたが、非凡な打撃センスを買われて新チームから野手に専念する。4番を任され、1-1の5回には勝ち越しの犠飛も放った。

 2007年以来の春の甲子園に前進。同年は、4強入りし、あの夏以来、最も頂点に近づいた大会だった。大舞台を確実にするために、この秋に目指すのは夏、秋の熊本大会で敗れた秀岳館を倒すことだ。

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