金光大阪が王手 タフネス末友が導く!6戦52イニング投げ抜いた
「高校野球大阪大会・準決勝、金光大阪3-2関西創価」(30日、舞洲ベースボールスタジアム)
9年ぶり2度目となる夏の甲子園に、金光大阪が王手をかけた。原動力は大復活を遂げた主戦・末友だ。
激戦区の大阪でここまで6試合、52イニングすべてを1人で投げ抜いた。タフネス、絶対エース、といった言葉が思い浮かぶが、1年前からこの春まで、末友は深い闇の中をさまよっていた。
昨夏大会5回戦で大阪桐蔭とあたり、2年生エースだった末友は乱調、4回で10点を失っての大敗に「四球で先輩の試合を壊してしまった。あれからマウンドに立てなくなりました」という。
新チームとなっての合宿も、秋の大会も、春になっても引きずったが、その1回戦で履正社にコールド負けしたところで、目が覚めた。「(捕手で主将の)上岡や、横井先生(監督)の励ましで立ち直れた。やるしかない」
この日も7四球。しかしマウンドでは強がりでなく平然としていられる自分がいる。あと一つ。「1点勝負に持ち込みます」の声には、張りがあった。