「オールスター第１戦、全セ８－６全パ」（１７日、東京ド）

　意地の戴冠だ。全セの筒香（ＤｅＮＡ）がホームランダービーで堂々の初出場Ｖ。賞金５０万円をゲットした。「ホームランには特別な思いがあります。普段は狙いに行くわけではないですが、球場の空気が変わる一発を打ちたいという思いはあります」とはにかんだ。

　山田と対決した準決勝は新記録となる９発をスタンドに運び、９－１と圧勝。柳田との決勝は看板直撃弾の応酬の末、６－３で退けた。原監督も「メジャー級のホームラン競争を見た感じだった」と絶賛するほどだった。

　１５日の巨人戦で右肘に死球を受けた。監督会議に出席した中畑監督は「状態を説明して辰ちゃん（原監督）に『お願いしますよ』と言ったよ」とＤＨでの出場を懇願したが、結局４番・左翼での出場だった。

　内出血で紫色に染まった患部に、幾重にもテーピングを巻き、痛み止めを服用しての強行出場。二回には大谷から左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、先制点を演出。三回には左犠飛を放ち４番の仕事を務めた。「これだけのいい打者がいる中で４番。光栄です」。満足感をにじませた。