さすが鳥谷!2年連続適時打&マルチ

 「オールスター第1戦、全セ8-6全パ」(17日、東京ド)

 猛虎のキャプテンが、夢舞台で躍動した。阪神の野手で唯一、球宴のメンバーに入った鳥谷敬内野手(34)は2安打をマーク。六回には右前適時打でチーム7点目をたたき出した。

 虎のキャプテンが躍動し、存在感を示した。スターがずらりとそろう夢舞台。鳥谷も決して負けてはいなかった。2安打1打点と持ち味の勝負強さを発揮。スタンドのファンを沸かせた。

 貴重な一打だった。4-4の六回、2点を奪いなお2死一、二塁。涌井の直球を確実に捉えて右前に運んだ。チーム7点目となる適時打。三回無死一、二塁では西の直球を巧みなバットコントロールで遊撃内野安打として、得点のお膳立てをした。

 「どんどん振っていこうと思ってました。ヒットも打てましたし、打点も挙げられて良かった」とほおを緩めた。「このチーム(全セ)でシーズンを戦えたらと思います。(優勝)するでしょうね」とジョーク交じりに充実感を漂わせた。

 初回は大谷と対決。カウント2-1からの4球目、154キロ直球に詰まらされて一ゴロに倒れたが「球も速かった。対戦できて良かった」と、すがすがしい表情を浮かべた。

 すべてファン投票で4年連続6度目の選出。背番号1は、雰囲気を満喫した。昨年までのチームメート・新井と談笑しながらキャッチボール。「なかなか他(球団)の選手と話す機会もないので」。新井のティー打撃ではトスも上げ「(新井が)阪神の時からやってますよ」と白い歯をのぞかせた。

 オールスター仕様のグラブもつけた。久保田運動具店(スラッガー社)の黒メタリックベースに、赤のステッチが施された渋いグラブ。藤浪の投球をいつものポジションで見守り「気合が入っていると思いました」と絶賛。森友の天井直撃の打球は「当たったの、初めて見ました」と苦笑いを浮かべた。

 今季は6月21日・ヤクルト戦で背中に死球を受けた影響もあって本調子ではなかった鳥谷。だが夢舞台でリフレッシュし、まばゆいばかりの輝きも放った。後半戦に向けて弾みを付けた。

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