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【スプリンターズS】ピューロマジック 夏王者が秋も制圧!悲願G1初制覇 安田師とともに父子制覇達成の岩田望「最後は根性とパワー」

 スプリンターズSを制したピューロマジック(左)=撮影・園田高夫
 スプリンターズSを制したピューロマジック(左)=撮影・園田高夫
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 「スプリンターズS・G1」(27日、中山)

 先週の台風25号による豪雨の影響が残るタフな馬場コンディションのなか、9番人気のピューロマジックがしぶとく踏ん張って逃げ切り、G1初制覇を決めた。2度目のコンビで戴冠をエスコートした岩田望は24年阪神JF(アルマヴェローチェ)以来となるJRA・G1勝ち。首差の2着に5番人気のワールズエンド、11番人気のサウンドモリアーナが3着に入った。1番人気スターアニスは4着、2番人気パンジャタワーは15着に終わった。

 急坂を上り切ったピューロマジックの後ろから蹄音が迫る。耳を絞っての懸命な粘り腰。並び掛けられてから先は、赤帽2頭と脚色をそろえて最後まで譲らなかった。悲願がかなった三度目の正直。力強く押し切って、自身初となるG1の勲章を手に入れた。

 検量室前。安田師は兄の景一郎助手とそろって両腕を突き上げ、殊勲の馬と岩田望を出迎える。仲本厩務員も加えて、陣営の笑顔が並んだ。「うれしいです。最後は根性とパワーですね。よく振り切ってくれました」と鞍上。ロードカナロアで12&13年連覇の岩田康に続き、父子制覇を成し遂げて胸を張った。

 父・隆行元調教師の定年で、馬を引き継いだのが24年春。そこから安田師は、この馬と試行錯誤を積み重ねてきた。「馬場もタフ。今のところトラブルなく、安心が勝っています。今までになく落ち着いていました。冷静に歩けていた」。激しい気性と闘い続けてきた日々。転厩初戦の葵Sはスピードの違いで勝ち切ったが、当時は人との意思疎通など到底できない馬だった。「スピードがすご過ぎて。でも、バランスを保てる体がない感じ。楽なんだよと教えることを積み重ねてきた」という。速力自慢の相手を求めたドバイ遠征や、アイビスSDで控えさせたりしながら、気性の成長を待った。

 明確な兆しがあったのが前走のセントウルS。仲本助手は「いつも(安田)景一郎(助手)とダクで2人引き。それが初めて1人で、ずっと常歩で引けた。こんなに変わるんだと」と愛馬の変貌ぶりに驚いた。大一番のパドックも1人引きで、おおむね常歩を通した。

 今後については「冬は状態を落としていくので、そのあたりも考慮してオーナーらと相談」と指揮官。次は暮れの香港スプリントか、来春の高松宮記念か-。このまま繁殖入りというのも選択肢の一つだろう。次走、あるいは次の世代まで、夢を広げた1分9秒2の逃走劇だった。

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