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杉山晴厩舎の精鋭を理論と肉体で担う房野助手「馬とは“釣り合い”が大事」 日進月歩で向き合い人馬がともに成長続ける

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 「トレセンで一番楽しく仕事していると思われたい」。常に笑顔が絶えない皐月賞馬ロブチェン担当の房野陽介助手(46)=栗東・杉山晴=は、来る者拒まず熱弁を振るう。広島大学工学部に在籍していた理論派の取材は数時間に及ぶことも珍しくない。お昼時には「弁当持ってきた?」と自ら“長期戦”をイジる明るい人柄が人をひきつける。「簡単に受け答えして終わらせることはできるけど、せっかく来てもらっているしちゃんと分かってほしい」と例え話を織り交ぜながらイチから説明。説得力と満足感のある話に、足を運ぶ記者が後を絶たない。

 この世界には勢いで飛び込んだ。当時大学3回生の同助手は「試験だけ点数が取れて入った大学で、このまま進路が決まるかと思うと不完全燃焼な感じ。大学もやめたかったし、肉体労働がしたかった」と大きくかじを切る。読んでいた漫画は『競馬狂走伝ありゃ馬こりゃ馬』や『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』。競馬に興味があった青年は牧場に履歴書を送り、「今のベースになっている」というイクタトレーニングファームに4年半ほど在籍した後、トレセンでの生活が始まった。

 文字通り厩舎を力で支える。バキバキに鍛えられた肉体は担当馬と向き合った勲章だ。担当し重賞を勝利したナムラクレセントは「G1を勝ち損ねた馬」と思い直したことが全ての原点。30歳を過ぎてよりストイックな生活がスタートした。「馬とは“釣り合い”が大事。一馬力をどうコントロールするか。大谷に加減して投げてもらうなら大谷じゃなくていい。160キロのボールを捕れる用意が必要」と相棒の行きたがる力に見合うパワーを身につけた。

 同助手が評価した担当馬のチームがある。通称“房野アベンジャーズ”。大将格の皐月賞馬ロブチェンは「辞書にない走り。常識外の感じがする」とさすがの査定だ。それでも現状は60点。あくまでこれからの馬だと強調しながらも、前走のレコードVはこれまでの馬作りが形になってきた結果だった。「馬は走るのが仕事で、より速く走れるようにするのが一番大事。力を制御するラジコンじゃなくて、ひものついたミニ四駆みたいに手を離したらパッと行く感じ。走る以上の力で引っ張ってコントロールし、それを解放してあげることでスピードが上がる。極端な話、ムチを打たなくてもいい馬を作りたい」と理想は高い。

 精鋭を任される。日経新春杯のゲルチュタール、皐月賞のロブチェンに続き、ユニコーンSのメルカントゥールで重賞3勝目を狙うも、首差2着でスルリと栄光は抜け落ちた。「目標にされちゃった。あとちょっとだったんだけど」と唇をかむ。粗削りながら、芝中距離至上主義の同助手が初めて評価したダート馬だった。期待が高く普段以上に悔しさを見せたが、人馬ともにこれから、ここから。「クレセントをやっている時もあの頃の自分なりに頑張っていた。また10年後、将来の自分が今の自分に感謝してくれるように」と日進月歩で馬と向き合う。「これからもトムとジェリーみたいに仲良くけんかできれば」。笑顔がまぶしいファイターの挑戦は続く。(デイリースポーツ・安藤瞭太)

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