【ＰＯＧ】朝日杯ＦＳ有力２頭の様子をお届け（栗東発）

　競馬新聞「馬サブロー」が誇るＰＯＧマスター、塩手智彦（栗東）と木村拓人（美浦）がお送りするＰＯＧ情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

　６日のこうやまき賞はクールデイトナ（牡、宮地）が好位から抜け出してＶ。上がりの速い決着になったが、メンバー中２位の上がり３３秒３でまとめて、２着に１馬身差をつけて押し切った。レースを振り返って、師は「馬体が成長して、線の細さが解消されて良くなっていました。いい内容で勝てました」と目を細めた。「中京のマイル戦で２戦２勝ですが、１６００ｍなら他のコースでも問題はないと思っています。来春はＮＨＫマイルＣ（５月１０日・東京、芝１６００ｍ）を目標に据えてローテーションを組んでいきたいと思います」と今後の意向を伝えた。次走はシンザン記念（１月１２日・京都、芝１６００ｍ）を予定している。

　宮地厩舎は７日にもメイクワンズデイ（牡）が阪神未勝利戦（芝１４００ｍ）で逃げ切りを決めた。師は「スピードがあるのは分かっていました。その良さをうまく生かせました」と３馬身差Ｖを喜んだ。続いて「普段は大丈夫ですが、レースでは真面目過ぎて気が入ってしまうところがあり、いかにそれをコントロールするか。その点が今後の課題ですね」とコメントした。次走は万両賞（２７日・阪神、芝１４００ｍ）を予定している。

　今回は暮れの２歳マイル王決定戦・朝日杯ＦＳ（２１日・阪神、芝１６００ｍ）を予定する有力馬２頭の近況をお伝えしたい。

　まずは新馬-デイリー杯２歳Ｓを連勝中のアドマイヤクワッズ（牡、友道）から。１１日の１週前は坂井Ｊを背に栗東ＣＷでジョーカー（２歳未勝利）、ラヴェニュー（２歳１勝クラス）との３頭併せ。６Ｆからしっかりと脚を伸ばし、直線は最内へ。前者に１馬身先着。後者に半馬身遅れで６Ｆ８２秒９-３６秒３-１１秒２をマークした。師は「１週前はジョッキーを背にしっかりと負荷をかけました。またがった坂井Ｊは『フットワークが大きくなってさらに良くなっています』といい感触をつかんでくれました。いい形でＧⅠに向かえます。スピードトとパワーを兼ね備えているし、オンとオフの切り替えも上手。阪神コースに変わる点は問題なく、期待しています」と無傷３連勝でのＧⅠ制覇を描いていた。

　デイリー杯２歳Ｓで頭差２着だったカヴァレリッツォ（牡、吉岡）はリベンジへ向けて態勢を整えている。前走を振り返って、田嶋助手は「道中は左へ張っていました。その点を踏まえて、鞍上がうまく内に入れて運べたのですが。勝ち馬にマークされる形で厳しい流れでしたが、最後までよく踏ん張ってくれたと思います」と能力の高さを評価した。「前走後は短期放牧を挟んで、ここを目標に調整。まとまったいい走りになってきました。ゲート練習もしっかりやっていますし、いい状態でレースに向かえます」と意気込みは十分。

　未勝利-萩Ｓを連勝中のバドリナート（牡、松永幹）は坂井ＪでホープフルＳ（２７日・中山、芝２０００ｍ）へ。僚馬で７日の阪神未勝利戦（芝２０００ｍ）を勝ったマテンロウゼロ（牡）も横山典Ｊで同レースを目指す。

　未勝利-黄菊賞を連勝中のノチェセラーダ（牡、杉山佳）はプーシャンＪでホープフルＳへ。僚馬で秋明菊賞３着のファニーバニー（牝）は紅梅Ｓ（１月１７日・京都、芝１４００ｍ）を予定している。（馬サブロー栗東支局・塩手）