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BCクラシック制覇の坂井瑠星騎手「僕は天才じゃない」 記者へ放った言葉の真意とは?

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 日本の若き名手が、新たな歴史をつくった。本場アメリカの最高峰レース「第42回BCクラシック・G1」(日本時間11月2日・デルマー競馬場、ダート2000メートル)を、ダート界の王者・フォーエバーヤング(牡4歳、栗東・矢作)が日本馬として初めて制覇。日本競馬界の悲願を成し遂げた。

 歴史を切り開いたのは坂井瑠星騎手(28)=栗東・矢作。月曜の新聞にはきっと「若き天才・坂井瑠星-」の文字が躍るだろう。しかし、“天才”の文字を見るたび、記者には思い浮かぶ坂井の言葉がある。

 9月末に行われた馬サブロー創刊25周年記念「ファンの集い」の後、坂井から台本を作ったのは記者ではないかと問われたことがあった。「そうですけれど…」と答えると、間髪入れずに「僕は天才じゃない」と言ってきたのだ。これはイベントの登場シーンで「世界へ挑み続ける若き天才は、ついに海外G1初制覇!競馬界のプリンス坂井瑠星騎手です」と紹介したことに対しての言葉。世界最高賞金のサウジCを制し、国内でも既にG1・6勝の実力者に違いないが、記者が「どうしてそんなに謙遜するんですか?」と聞くと、こう返ってきた。

 「なぜ勝てるか分かる?誰よりも早く厩舎へ行って、誰よりもたくさん練習して、誰よりも遅くまで仕事をしていたから。誰よりも馬のことを考えてきた。だから今がある。これだけやっての成績だから才能があるわけではない。僕は天才ではない」と真っすぐに目を見て言ってきた。その言葉の通り、馬への思いと行動力は競馬界トップクラス。師匠の矢作芳人調教師からも「瑠星のすごいところは、まだ自分をすごいと思わないところ」と向上心の強さを褒められたこともあった。オーナーやトレーナー、スタッフに対する感謝はもちろん、彼の勝利への貪欲さが見え隠れする強い言葉。「絶対アメリカで勝つんで。楽しみにしていてくださいね」と話す姿は、私には令和のサムライに見えた。

 今回のBCクラシックの後も日本へとんぼ返り。3日に船橋競馬場で行われるJBCに出走する。世界中を飛び回る28歳は「最後にいつ休んだか分からないな…」とポツリ。YouTube用のインタビューでは「競馬で勝てば何でも忘れるんで。それが一番のリフレッシュ」と白い歯をこぼしていた。

 どれだけ忙しくても、馬に対しては絶対に手を抜かない仕事人。人気スポーツにはオフシーズンを有するものが多いが、競馬にオフはない。それでも努力を続けられるということは才能ではないだろうか。「苦しい時は気合で!」と笑う若武者を、私は“努力の天才”だと思っています。BCクラシック制覇、おめでとうございます。(レース部・野里美央)

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