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【地方競馬】ジャパンダートクラシック ナルカミが逃げ切り最後の1冠を獲得

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 「ジャパンダートクラシック・Jpn1」(8日、大井)

 3冠馬誕生に待ったをかけたのは3番人気のナルカミ。マイペースの逃げで主役を完封。怒濤(どとう)の4連勝で同世代の頂点に立ち、「第25回JBCクラシック・Jpn1」(11月3日・船橋)への優先出走権も獲得した。史上初の“3冠”を目指した単勝1・9倍のナチュラルライズは、2番手から猛然と追いかけたが3馬身差届かなかった。さらに9馬身差の3着に2番人気のルクソールカフェが入り、JRA勢が上位独占。堅い決着となった。

 派手なアクションはなかった。大逆転で世代トップの座を射止めたナルカミの馬上で、戸崎圭は力強く左手を握りしめた後、右手で相棒の首筋を軽くポンと叩いて勝利の余韻に浸った。

 内めの5番枠から好スタート。「もまれた競馬をしたことがないので、極力それは避けたかったからね」と主戦。楽に主導権を奪うと、終始1、2馬身のセーフティーリード。3コーナー過ぎで外からナチュラルライズが上昇開始。4角手前では後続を引き離し、直線はまさにマッチレース。相手が猛然と追いかけてくるが、ほぼ馬なりのまま応戦。左ステッキ一発に瞬時に反応を返すと、グーンと差を広げて、最後は3馬身突き放した。

 元・大井所属の戸崎圭にとっては知り尽くしたコース。前身のジャパンダートダービーから通算3勝目は、16年キョウエイギア以来のV。古巣での重賞Vも20年東京盃(ジャスティン)以来5年ぶり。「昨年は同じ(田中博)厩舎の馬で2着だったので、今年は勝てて良かった」と満面の笑みがこぼれた。

 そう、昨年はミッキーファイトで世界のフォーエバーヤングに挑みながら、1馬身1/4差の2着と跳ね返された。田中博師にとってもリベンジのかかる一戦だった。師は「このメンバーでも、スムーズな競馬できればやれると思っていました。4コーナー手前の手応えで、だいたい大丈夫だと思いました」と喜びを全開。アロヒアリイで惨敗した先週の凱旋門賞でのショックも吹き払った。

 これで6戦5勝。前走の不来方賞では課題の左回りも克服して今回で4連勝。「精神面の高ぶりをいい方へ出せるように努めてきました。これだけ強いレースをしてくれたら次も大きなところ。どこになるかはオーナーと相談して」。ダート重賞7勝の名馬レモンポップが引退した今、帝王賞を制したミッキーファイトに続き、厩舎には真新しい看板が上がった。

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