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【尾形充弘元調教師のザ・戦評】イクイノックスあってのルメール、ルメールあってのイクイノックス

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 「ジャパンC・G1」(26日、東京)

 単勝1・3倍の圧倒的1番人気に支持されたルメール騎乗のイクイノックスが、世界最強の貫禄を見せつけて圧勝。3冠牝馬リバティアイランドとの2強対決を難なくものにして16年覇者の父キタサンブラックとの親子制覇を成し遂げ、テイエムオペラオー、ロードカナロアに並ぶG1出走機会最多連勝タイ記録となる6連勝を飾った。総獲得賞金はアーモンドアイを抜いて歴代1位となり、史上初の20億円超え。競馬の歴史に新たな1ページを刻んだ。

  ◇  ◇

 東京競馬場で観戦しましたが、素晴らしいレースでした。大きな不利やアクシデントなどもなく、勝ったイクイノックスを含め、各馬が力を出し切ることができましたね。

 パンサラッサが逃げて、イクイノックスは天皇賞・秋と同じ3番手を確保。それを見ながら4番手につけたのがリバティアイランドです。前半5Fの通過が57秒6。パンサラッサが大逃げをして、4角を回った時は後続に大きな差をつけていましたが、ルメール騎手に一切、焦りは見られませんでした。ほぼ馬なりで前をとらえに行って、抜け出す時も余裕がありました。天皇賞・秋もそうでしたが、まさに独壇場の競馬。次元が違います。

 改めて思ったのは、イクイノックスあってのルメール、ルメールあってのイクイノックスであること。お互いに信頼している最高のコンビが、最高のパフォーマンスを見せてくれました。

 パドックで一番、良く見えたのはリバティアイランド。雰囲気は3歳牝馬とは思えないものでした。イクイノックスを見ながらレースを進め、結果は2着に敗れましたが、非常にいい走りだったと思います。同じ牝馬3冠馬で、このジャパンCを2勝したアーモンドアイに匹敵する牝馬だと思います。3着スターズオンアースはヴィクトリアM以来の実戦でしたが、力は示しました。(元JRA調教師)

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