2023.06.23

【宝塚記念】ジェラルディーナ充実　ぬかるんだ馬場なんの！栗東ＣＷ軽やかに　枠順は６枠１１番

　「宝塚記念・Ｇ１」（２５日、阪神）

　ファン投票３位のジェラルディーナが、ＧⅠ２勝目に向けて態勢万全だ。２２日は栗東ＣＷで併せ馬を行い、僚馬に首差先着。全体時計こそ６Ｆ９０秒０と控えめだったものの、雨でぬかるんだ馬場でもラスト１Ｆは１１秒４と力強く伸びた。香港からの帰国初戦となるが、２２年のエリザベス女王杯を制した舞台で輝きを取り戻す。

　雨でぬかるんだ馬場も何のその。四肢を大きく伸ばしたジェラルディーナが栗東ＣＷを軽やかに駆け抜ける。団野（レースは武豊）を背に、直線は後方から差を詰めたドンフランキー（４歳オープン）と馬体を並べ、最後は首差先着。馬なりで６Ｆ９０秒０－３８秒６－１１秒４をマークした。

　動きを見守った斉藤崇師は納得の表情だ。「先週、全体的にしっかりとやっているので、今週は速くなり過ぎないように。並んでからの反応も、動きも良かった。いい形で競馬に向かえるんじゃないかなと思います」と仕上げに胸を張った。

　香港初参戦の前走は６着に敗れた。「スタートも少し遅かったですし、もう少し前で競馬をしたかったけど、スローの中で脚を使えずに終わった」。こう振り返る指揮官だが、「海外を経験して、少し精神的にもたくましくなった」と、遠征をただの敗戦だけでは終わらせなかった。

　名牝ジェンティルドンナの子が、５歳を迎えて充実期に突入。「２０００メートルだと前半で忙しいけど、２２００メートルですし、１コーナーまで距離もあって競馬がしやすいコース。若い頃の気性の危うさがなくなって、体的にも充実している時期。２２００メートルなら負けないと思っている」。１３年３着、１４年９着と母が成し遂げられなかった上半期のグランプリ制覇へ－。昨秋に悲願のＧ１タイトルをつかんだ舞台で復活を誓う。

　この日、枠順は６枠⑪番に決まった。斉藤崇師は「いいんじゃないかと思います。スタートも速くないので、内で立ち遅れて前走みたいに絡まれるなら、これくらいの方がいいですね」と納得顔。「ジョッキーもトップジョッキーですし、何の心配もなく臨めます」と名手・武豊の手綱さばきにも期待した。