「交流戦、楽天１－２阪神」（１６日、楽天生命パーク宮城）
　決めたのは阪神・高山俊外野手（２５）だ。０－１の九回、中谷の右中間二塁打で同点とし、代打・原口も左前打でつなぎ、巡ってきた１死一、三塁。この好機に代打で打席に立つと、楽天・則本から左前へ勝ち越しの適時打を放った。

　今季、代打では初安打となる値千金の決勝タイムリー。高山らしいヒットだったが「逆方向はイメージ通り？いや、そんなとこまで考えていなかったので」と冷静に明かす。

　文字通り高山にしか打てないヒット。金本監督も「本当にこの大事な場面で、あそこでよく打ちましたね」と目を細める。

　「交流戦、阪神１－３ロッテ」（１９日、甲子園球場）
　９安打を放ちながら、８残塁の拙攻でわずか１得点。四回に右前適時打で唯一の打点を挙げた高山俊外野手（２５）の復調気配が明るい材料だ。

　不振に陥ってきた時期に見えた脆（もろ）さは完全に消えた。どのコースにも、どの球種にも対応できている印象を与えた高山。金本監督も「ちょっと何かつかんだのかな。何とか早くこれというのをつかんで、打てるようになってほしい」と復調へ期待を込める。

　チーム唯一のタイムリーを含む２安打で、打率を・２０２と２割台へ戻してきた。本人は「今日はよかったです」と序盤の打席内容には手応えを口にしつつも、三振に終わった第３打席について「その前のボールが甘かったので」と反省を忘れなかった。